2006 Fiscal Year Annual Research Report
時空間分解分光による半導体ナノ構造の高密度励起状態の研究
Project/Area Number |
18340089
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
金光 義彦 京都大学, 化学研究所, 教授 (30185954)
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Keywords | ナノ構造 / 光物性 / 半導体物性 / ナノ粒子 / イメージング分光 / 時間分解分光 |
Research Abstract |
本研究では、光学顕微鏡を用いた空間分解イメージング分光および高出力波長可変フェムト秒レーザーを用いた時間分解分光の手法により、半導体ナノ構造の基礎光学物性と高密度励起状態の空間的・時間的なダイナミクスの研究を行うことを目的とした。本年度では、ナノ粒子やカーボンナノチューブなどの特色ある半導体ナノ構造試料の作製、空間分解分光、時間分解分光など本実験遂行に必要な各要素技術を確立させることに主眼をおいて研究を行った。試料の作製では、逆ミセル法を中心に持いて、サイズの揃ったII-VI族化合物半導体ナノ粒子を作製した。特に、発光効率の高いコア・シェル型ナノ粒子および磁性不純物ドープしたコア・シェル型ナノ粒子の作製を行った。また、サイズの揃ったナノ粒子をLB法により石英基板上に配列させ、新しいナノ粒子超構造の作製を行った。半導体ナノ粒子と金属ナノ粒子の混合単層薄膜試料の作製にも成功した。これらのナノ構造試料の吸収および発光の基礎光学特性を測定した。顕微発光分光システムの測定波長範囲の拡大など空間イメージング分光装置の開発・改良を行った。時間分解分光を行うため、光学顕微鏡とフェムト秒レーザーを組み合わせた分光システムの改良を行った。これらの新しい分光システムを用いた発光測定により、不純物ドープしたコア・シェル型ナノ粒子、配列したナノ粒子超構造、カーボンナノチューブの時空間分解分光により発光のスペクトルとダイナミクスの研究を行った。
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