2007 Fiscal Year Annual Research Report
卓上型高出力超短パルスレーザーを用いたGeV電子加速の研究
Project/Area Number |
18340120
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
近藤 公伯 Osaka University, 大学院・工学研究科, 准教授 (80225614)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
児玉 了祐 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80211902)
北川 米喜 光産業創成大学院大学, 光産業創成研究科, 教授 (40093405)
田中 和夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70171741)
羽原 英明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60397734)
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Keywords | レーザー加速 / キャピラリーターゲット / 航跡場 / GeV電子 / 準単色電子 / 周波数空間干渉 / 白色光 / フェムト秒ダイナミクス |
Research Abstract |
まず、励起用レーザーの技術的課題の解決が昨年からの継続課題として存在するので、ポインティング、出力エネルギー、パルス幅といったレーザーシステムの安定化を目指し、レーザーシステムをクリーンルーム内に設置すべく、実験室の大幅改装を行った。また、最終段増幅器励起用に2J/pulseのQスイッチYAGレーザーを2台準備し、これまで最終段増幅器を励起していたYAGを2段目の励起に使用できるように大幅改造した。この結果2段目直後で200mJ/pulseが楽に得られるようになり、レーザーシステム安定化の一部が完了した。 中空キャピラリーによる電子加速に関しては、中空キャピラリーを使ってターゲットチャンバーを2分し、差動排気を行うことで、レーザー集光を行なう側を比較的高真空に、キャピラリーから後の部分を中空ファイバー中のガス密度が十分高くなる程度の圧力に、それぞれ保てるような構造を開発した。直径20ミクロンの中空ファイバーを利用して増幅されたチタンサファイアレーザーパルスを大気中で通過させることに成功した。ミリジュールクラスの超短パルス光を透過させたため、大気中での自己位相変調を誘起し、わずか5ミリの伝搬距離で白色光を発生させることができた。 また、航跡場電子加速において、励起レーザーのチャープが発生電子のスペクトルに大きな影響を与えるということが実験的に明らかになった。
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