2007 Fiscal Year Annual Research Report
2億年間の古海洋を探る:生物源シリカの珪素・酸素同位体分析
Project/Area Number |
18340156
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松岡 篤 Niigata University, 自然科学系, 教授 (00183947)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡部 直喜 新潟大学, 災害復興科学センター, 講師 (60282977)
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Keywords | 古海洋 / シリカ / 同位体 / 放散虫 / チャート / 古生代 / 中生代 / パンサラサ |
Research Abstract |
美濃帯犬山地域の坂祝セクションにおいて,トリアス・ジュラ系チャートの検討を継続するとともに,フィリピンの北パラワン地塊を構成するチャートについて,詳細な露頭観察と試料採取を実施した.坂祝セクションと北パラワン地塊のセクションは,中生代に超大洋パンサラサ海の異なる海域で堆積した遠洋性堆積物を代表し,超大洋における古海洋事件の地域差を検討するのに適している.両地域において,共通の基準により岩相的特徴からチャートをいくつかのタイプに区分し,岩相層序を立てた.また,放散虫化石をもちいた年代決定を行った結果,両者がともに中生代トリアス紀からジュラ紀にわたる同年代の地層であることを明らかにした.さらに,海洋での生物生産性と堆積物の層相という観点から両セクションを比較して,海洋の生産性の高い時期の堆積物を識別しうることから,海洋プレートの赤道通過が認識できる可能性について議論した.今後は,古生代ペルム紀のチャートについての検討を進めることになる.これらの野外地質調査により採取した試料は,最終年度に酸素・珪素同位体測定に供される.また,チャートについて各種の地球化学的検討を行いペルム紀からジュラ紀にわたる長期間の元素挙動を明らかにして,古海洋の長期環境変遷を突き止めることを目指している. なお,研究成果の一部は,日本地球惑星科学連合(2007年5月千葉),日本古生物学会(2007年6月大阪),日本地質学会(2007年9月札幌),形の科学会(2007年11月横浜)などで発表した.
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Research Products
(21 results)