2007 Fiscal Year Annual Research Report
水-岩石反応に伴う物質移動メカニズムの解明と資源・環境問題への応用
Project/Area Number |
18340175
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
鹿園 直建 Keio University, 理工学部, 教授 (10011751)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 光一郎 東京学芸大学, 教育学部, 准教授 (80181395)
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Keywords | 水-岩石相互作用 / 反応速度 / 資源環境問題 / 鉱床 / 鉱物 / 熱力学 / 二酸化炭素地中貯留 / 重金属元素 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである. (1)熱水鉱床(黒鉱鉱床)付近の熱水変質岩の化学分析を行った.特に希土類元素の地球化学的挙動を解明した. (2)汚染土壌、河川堆積物、砂中の重金属元素(クロムなど)、希土類元素の化学分析、抽出実験を行い、重金属元素濃度、存在状態を明らかにした.土壌汚染、不溶化実験を行い、不溶化条件を明らかにした. (3)地下水分析を行い、地下水水質の解釈を熱力学、速度論に基づいておこなった. 以上の分析的研究成果を論文として公表することができた.論文としては公表していないが、水-岩石(玄武岩、堆積岩、花崗岩、超塩基性岩)反応実験を行い、水質、鉱物の変化を明らかにした.水質変化については、速度論モデルに基づいたコンピュータシミュレーションを行い、その結果と実験結果との比較・検討を行った.これらの実験結果、シミュレーション結果をもとに、CO_2挙動の考察、貯留量の推定を行った. 堆積岩中の水-岩石反応により生成した主要な二次鉱物(粘土鉱物(スメクタイト、イライト))、炭酸塩鉱物の化学分析を行い、希土類元素濃度、重金属元素濃度などを求め、これらの元素濃度の支配要因(イオン半径、電荷、電気陰性度など)を明らかにした.そして、これらの鉱物により放射性廃棄物より溶出される核種の遅延効果を明らかにした、 その他に、カイネティックス・流動カップリングモデルに基づいたシミュレーションを行った.例えば、火山地域(富士山)の地下水の分析を多く行い、また、火山岩一水反応実験を行い、水質データの解釈について上記シミュレーションを行い、地下水の滞留時間の推定を行った.
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