2007 Fiscal Year Annual Research Report
連結階層シミュレーションによる磁気リコネクション現象の解明
Project/Area Number |
18340188
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
堀内 利得 National Institute for Fusion Science, シミュレーション科学研究部, 教授 (00229220)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田 光江 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 教授 (10202194)
大谷 寛明 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 助教 (90332189)
宇佐見 俊介 核融合科学研究所, シミュレーション科学研究部, 助教 (80413996)
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Keywords | プラズマ物理 / 数値シミュレーション / 磁気リコネクション / 地球磁気圏 / 連結階層モデル / 異常抵抗 / 粒子運動論効果 / エネルギー解放 |
Research Abstract |
本研究課題では、ミクロ階層の物理とマクロ階層の物理をつなぐ数値シミュレーションモデル、「連結階層シミュレーション」モデルを開発することにより、プラズマ物理における大きな未解決問題の1つである磁気リコネクション現象の解明を目指す。平成19年度の研究概要は、以下の通りである。 昨年度に検討・考案したプロットタイプの連結階層モデルを実装したシミュレーションプログラムを開発し、アルベン波の1次元伝播問題に適応し、開発した数値アルゴリズムの適応限界・精度等の検証を行い、今後改良すべき問題点等を明らかにした。また、粒子モデルの境界での数値精度を向上させる数値アルゴリズの導入、磁気リコネクション現象へ応用する際の課題の検討を行い、開発した数値モデルがリコネクションの上流域でのPIC-MHD接続が可能であることを明らかにした。 2次元粒子シミュレーション手法により、磁気リコネクションの誘発機構であるプラズマ不安定性に起因する異常抵抗問題を解析し、従来から提唱されてきたドリフトキンク不安定性は、イオン物理に支配された長波長モードと電子物理に支配された短波長モードが混在したモードで、異常抵抗の発生には長波長モードが重要な働きをしていることを明らかにした。また、駆動源が存在する場合、非常に大きな面内静電場が発生し、この静電力とローレンツカが釣り合った新しい平衡状態へ移行することも3次元粒子シミュレーションにより明らかにした。 地球磁気圏プラズマを対象としたマクロ階層の物理の解析として、太陽風リアルタイムデータを上流境界に用い磁気流体シミュレーションにより、現実に発生している太陽風による磁気圏の動的なレスポンス(夜側におけるプラズモイドの発生等)の再現に成功した。
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Research Products
(27 results)