2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳を対象とするその場分子センシング法の新展開と脳機能計測への応用
Project/Area Number |
18350044
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
菅原 正雄 日本大学, 文理学部, 教授 (50002176)
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Keywords | パッチセンサー / 急性脳スライス / GABA / グルタミン酸 / マウス海馬 / イメージング / グルコース |
Research Abstract |
本年度の研究においては、生体膜パッチセンサーの開発及びグルコースイメージング法の開発をおこなった。また、ガラスキャピラリー酵素センサーを急性海馬スライスに埋め込みグルタミン酸放出のreal time計測を種々の化学刺激のもとで行った。前者の二つについての成果は国際学術誌に公表した。後者については成果を取りまとめ中である。公表した成果および実施中の成果概要を以下に示す。 1)ガラス基板上にグルコース酸化酵素(GOD)をアビジンービオチン結合により固体化、西洋わさびペロオキシダーゼ(HRP)とその基質DA-64溶液を添加、グルコース濃度の変化をそのフラックスとして可視化する方法を開発した。急性マウス海馬スライスのグルコース濃度の変化をそのフラックスとして可視化できた。 2)マウス海馬スライスのCA3領域からガラスピペットで切り出した生体膜を用いてグルタミン酸を検出するセンサーを開発した。GABA刺激により放出されるグルタミン酸を検出した結果、領野依存的なグルタミン酸放出が見られた。CA1及びCA3領野ともGABAA受容体を経由する経路で放出が起こる.が、CA3ではGABAB受容体により抑制がおこりグルタミン酸が放出されないことが分かった。 3)ガラスキャピラリー酵素センサーを用いるグルタミン酸を行い、KC1刺激、化学的長期増強現象(LTP)におけるグルタミン酸の放出量を測定した。 さらに、本年度は、電気刺激・計測装置の立ち上げを行い、電気刺激によるグルタミン酸の計測を開始した。
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Research Products
(3 results)