2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規精密設計不斉触媒を用いる還元型炭素骨格構築法の総合的展開
Project/Area Number |
18350049
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西山 久雄 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 教授 (40135421)
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Keywords | ロジウム / 有機金属 / 配位子 / 炭素炭素結合生成 / 不斉合成 |
Research Abstract |
本研究では、新しい遷移金属還元種を鍵とする、大量合成に耐えうる実践的な力量ある炭素分子骨格構築法ならびに官能基変換法を、オリジナル修飾剤と後周期遷移金属を用いて開発することを目標にして、中間の金属還元種を用いて不飽和結合をヒドロメタル化してはじまる一連の還元・アルキル化を中心に炭素骨格を合成する高原子効率な方法の創出を総合的に研究してきた。これまで、触媒的還元アルドール反応、触媒的還元向山アルドール反応、触媒的還元マニッヒ反応、ならびにそれらの分子内反応などを検討して、ジアステレオならびにエナンチオ選択的に触媒的アルドール反応を起こすことに成功し、触媒の合成法の改良ならびに電子効果を期待した置換誘導体の合成を実施し、実際の反応に展開することができた。 触媒の基礎的な配位圏内空間の機能として、ビナフトール光学異性体の一方だけを配位できる能力があることを発見した。また、新規のルテニウム錯体の合成に成功し、水素化において高エナンチオ選択的還元を行えることを実証した。また、触媒活性種の特定ならびに機構について考察を加えた。また、ルテニウム錯体を用いたアルキニル化に成功し現在、基質範囲の検討を継続しているところである。ロジウム錯体では、還元アルドールでは、エノン類を基質にしたカップリング反応について成功し、直接的アルドール反応としてエノン類を基質に用いる反応にも応用できた。現在、エノン基質の展開について進めているところである。
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Research Products
(2 results)