2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規高世代多分岐構造を有する機能性ブロック共重合体の精密合成と機能開発
Project/Area Number |
18350060
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平尾 明 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (00111659)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉山 賢次 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (20282840)
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Keywords | 樹木状多分岐ポリマー / リビングアニオン重合 / 分岐ブロック共重合体 / 世代数 / 繰り返し反応 / 機能性ポリマー |
Research Abstract |
高世代多分岐構造を有するポリマーの機能化を目的として、疎水性と疎油性を示すパーフルオロアルキル基、塩基性で、アンモニウムカチオンに変換可能なジメチルアミノ基、酸性で、カルボキシレートアニオンに変換可能なカルボキシル基、さらに水溶性で感温特性を有するジエチレングリコールメチルエーテル基の導入を試みた。まず第三世代のポリメチルメタクリレート(PMMA)で構成され、核部分で4分岐、第一層、第二層で各々2分岐の枝を有するデンドリマー様スターポリマーを合成し、最外層のポリマー鎖末端の官能基をすべてベンジルブロミド基に変換した。これにより、ポリマーは32個のベンジルブロミド基を最外層に含むことになる。次いで、上記の機能性基を導入したアルキルメタクリレート誘導体のリビングアニオンポリマーを高真空下で注意深く合成し、ベンジルブロミド化ポリマーに反応させることで、第四世代の多分岐ポリマーの第三層(最外層)に機能性基が導入さることになる。 反応はいずれも定量的に進行し、32本のポリマー鎖が結合し、1500-2000個の望み通りの機能性基が最外層に導入されたことより、ポリマーがこれらの機能性基で完全に覆われたことになる。以上の反応が目的通りに進行したことより、疎水性、疎油性、塩基性、酸性、カチオン、アニオン、水溶性、感湿性が付与された新しい樹木状の多分岐ポリマーの合成に成功した。得られたポリマーはリビングアニオン重合を基として合成していることより、構造が厳密に制御されており、分子量分布が非常に狭い(M_w/M_n<1.03)大きな特長を有している。現在、得られたポリマーの溶液中での形態(ナノオーダの球状が予想される)や機能性分子の溶液による分布の制御に加え、対応する直線状のブロック共重合体を合成して、機能性発現の比較を痍討している。
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[Journal Article] End-Functionalization of PS by Malto-oligosaccharide Generating Aggregation-Tunable Polymeric Reverese Micelle2006
Author(s)
A.Narumi, Y.Miura, I.Otsuka, S.Yamase, Y.Kitajyo, T.Satoh, A.Hirao, N.Kaneko, H.Kaga, T.Kakuchi
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Journal Title
J. Polymer. Sci., Polymer Chemistry 44
Pages: 4864-4879
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