2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ構造金属薄膜・微粒子による高効率増強光化学プロセスの開発とデバイス応用
Project/Area Number |
18350072
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川崎 三津夫 Kyoto University, 工学研究科, 准教授 (50111927)
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Keywords | 増強光学素子 / 表面プラズモン / 増強光吸収 / 増強蛍光 / 光電変換素子 |
Research Abstract |
1.光吸収増強素子開発に関する実績 前年度にほぼ予備的試験の終わった光吸収増強素子、すなわち、ナノレベルの粗さを有したバルク銀薄膜の表面プラズモン散乱を活用した拡張3層構造について、その更なる最適化を試み、偏光特性や中間層の屈折率の効果などの検討を通じて、増強機構についてさらに詳細な検証を行った。これにより、広い波長範囲で、様々な微弱吸収層の光吸収率を10倍以上に増強することに成功し、また、この高い増強率が、表面プラズモン散乱光と入射光との干渉による電場増強と、散乱光の内部全反射による光閉じ込め効果が相乗的に機能することにより発現することを確証した。 2.吸収増強素子を利用した光電変換 上記の光吸収増強素子において、中間透明層を導電性ITO膜におきかえることにより、吸収増強機構を内包した湿式の光電変換素子のモデル系を作成した。これにより、増強された光吸収率が、それに比例する形でこう電流を著しく増加させることを確証した。 3.吸収増強素子と蛍光増強素子のハイブリッド化による超増強蛍光 蛍光自身の強度を数十倍増強する素子と、上記の光吸収増強素子を組合わせると、単純な積から数百倍の蛍光増強が可能になることが予想される。これを実現するための予備的な実験として、銀ナノ粒子を用いた蛍光増強層を拡張三層構造とハイブリッド化することにより、元々の蛍光量子収率が小さな蛍光分子に対し、1000倍を超える増強率が実現できることを明らかにした。
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Research Products
(4 results)