2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18350084
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
青山 安宏 京都大学, 工学研究科, 教授 (00038093)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山東 信介 京都大学, 工学研究科, 助手 (20346084)
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Keywords | アミノ酸 / 非天然アミノ酸 / ヒドロキシカルボン酸 / リボソーム / tRNA / 翻訳系 / 終止コドン / ペプチドライブラリー |
Research Abstract |
ヒドロキシカルボン酸やb-アミノ酸など非天然アミノ酸のタンパク質への導入はリボソームの基質許容度を推し量る上で有用あるのみならず、蛍光性タンパクやペプチダーゼ耐性タンパクなどの機能性人工タンパクを得る手段としても興味深い。今年度の研究を通じ、b-ヒドロキシカルボン酸がタンパク質に導入可能であることを見出し、適当な位置のアルキル基(メチル基)が導入効率を飛躍的に高めることも明らかにした。また、メカニズムとして、選択性を決めている重要因子が運搬因子であるEF-Tuとの相互作用の程度であることを共同研究により解明するとともに、導入可能な基質の設計指針を提案した。さらに、ヒドロキシカルボン酸などの非天然基質のAMP誘導体を用いるとアミノアシル-tRNA合成酵素によってtRNAと結合し、酵素的に基質をタンパク質へ導入できることも明らかになった。これにより、細胞内での非天然ペプチド/タンパクの合成に重要な一歩を築いた。 b-ヒドロキシカルボン酸が容易に導入できることはb-アミノ酸がほとんど導入できないことと著しい対比をなすものである。その原因は後者がカチオン性であるのに対し前者が中性であり、EF-Tuとの相互作用が大きいことに由良するが、F置換などの修飾によりpKaを変化させればb-アミノ酸であっても導入できることを強く示唆するものである。このように、今年度の研究を通じ広範囲の非天然基質を含むペプチドライブラリーを構築する手法を確立した。
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Research Products
(3 results)