2007 Fiscal Year Annual Research Report
人工高分子レセプターナノ粒子を用いたタンパク質のセンシング
Project/Area Number |
18350087
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
竹内 俊文 Kobe University, 工学研究科, 教授 (70179612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱谷 隆行 神戸大学, 自然科学系先端融合研究環, 助教 (40444567)
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Keywords | タンパク質 / 分子認識 / 分子インプリンティング / 金属錯体 / 環境応答性蛍光色素 / リボヌクレアーゼA |
Research Abstract |
1)分子インプリント人工高分子ナノ粒子のガラス基板上へのパターン固定化法の確立 本年度は、モデル低分子に対する分子インプリント人工高分子ナノ粒子をシード重合により合成し、合成した分子インプリント人工高分子ナノ粒子を含む微小液滴を微量分注装置を用いてパターン化してガラス基板上に分注し、分子インプリント人工高分子ナノ粒子の微小ドットを作成した。それを乾燥させることで分子インプリント人工高分子ナノ粒子をガラス基板上にパターン化して固定化できることを見出した。これにより、分子インプリント人工高分子ナノ粒子を用いたセンサアレイ構築のための分子インプリント人工高分子ナノ粒子固定化基盤技術が確立された。 2)分子インプリント人工高分子抗体を光導波路に固定化した光学的センサの構築 スラブ型光導波路基板上に、分子インプリント薄膜を固定化し、タンパク質が結合すると屈折率が生じて透過光の減衰が起こることを利用する光学的センサを構築した。このセンサは同じ分子インプリント薄膜を固定化したチップを用いた市販の表面プラズモン共鳴センサのレスポンスと相関があり、本光導波路センサのレスポンスは、タンパク質吸着に由来することが分かった。この結果、本光学的センサは分子インプリント人工高分子を用いたタンパク質のセンシングシステムのデバイスとして使用することが可能であることが示された。 3)走査型プローブ顕微鏡による水溶液中でのポリマー観察 走査型プローブ顕微鏡にて、水溶液中で基板上の分子インプリント人工高分子薄膜を観察するための条件を決定した。ポリマー表面を平滑化することができれば、結合するタンパク質はこの方法で可視化できることが期待される。
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