2007 Fiscal Year Annual Research Report
外場制御透明ペロブスカイトナノ粒子/ポリマーハイブリッドの合成と評価
Project/Area Number |
18350105
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
余語 利信 Nagoya University, エコトピア科学研究所, 教授 (00135310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 渉 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 准教授 (50273264)
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Keywords | ペロブスカイト / ナノ粒子 / 加水分解 / チタン酸バリウム / チタン酸ストロンチウム |
Research Abstract |
ペロブスカイト化合物としてチタン酸ストロンウムを選択し、合成の出発原料として、複合金属-有機化合物前駆体を分子設計し、合成した。不飽和配位子を結合させたチタン酸ストロンチウム前駆体を合成し、赤外、NMRスペクトルにより解析を行い、所望の前駆体が合成できていることを確認した。この前駆体の金属-有機結合を制御された条件で加水分解し、ナノ粒子を含む生成物を得た。この生成物を粉末X線回折計で分析したところ、加水分解条件に応じた結晶性ナノ粒子が生成していることが明らかとなった。結晶相はチタン酸ストロンチウムであった。透過型電子顕微鏡観察により、10nm程度の結晶性粒子が生成していることを確認した。生成物をシリコンオイル中に分散しサスペンジョンを得た。ハイブリッド分散サスペンジョンに直流電場を印加し、その際の粘性挙動を粘性評価装置により評価した。電場印加により流動曲線において降伏応力が観察された。降伏応力は電場強度、ハイブリッドの濃度などに依存していた。電場のon-offに対する応力の応答は良好であった。ハイブリッドの電気粘性挙動を明らかにすることができた。 前駆体にメタクリレート誘導体を添加し、ステンレス基板上にスピンコートにより前駆体膜を調製した。バリウムやストロンチウム塩を溶解した水溶液中で、対極にステンレス基板を用いて、電場を印加したところ、40度、45分で結晶性ペロブスカイトナノ粒子がポリマーマトリックスに生成することが明らかとなった。ペロブスカイト粒子の結晶子サイズは反応条件に依存していた。本法により、遥明なペロブスカイトナノ粒子/ポリマーハイブリッド膜を調製することができた。
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Research Products
(3 results)