2007 Fiscal Year Annual Research Report
電気化学的析出プロセスのその場元素モニタリングの新しい方迷
Project/Area Number |
18350108
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
作花 哲夫 Kyoto University, エネルギー理工学研究所, 准教授 (10196206)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 隆 京都大学, エネルギー理工学研究所, 准教授 (50281639)
尾形 幸生 京都大学, エネルギー理工学研究所, 教授 (30152375)
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Keywords | 表面元素分析 / 液相のレーザーアブレーション / 電解析出 / 発光分光分析 |
Research Abstract |
レーザーアブレーションプルームの発光スペクトル測定にもとづいて,液体中の固体表面をその場で元素分析する方法論の開発に関して,以下の成果を得た。 (1)スペクトルの強度と形状がパルスごとにばらつく原因として考えられる可能性のうち,表面の形状がパルス照射のたびにわずかながら変化することの効果,およびレーザーパルスエネルギーの安定性の効果,について調べた。その結果,形状がいつも一定と考えられる水銀・水界面でも固液界面の場合と同程度のばらつきが見られること,またパルスエネルギーの同時計測を行い,モニターされたパルスエネルギーが同じであったパルスショットだけを集めてもばらつきにさほど変わらなかったことから,パルスごとのばらつきは測定条件の変動によるものではなく,液体中のプルーム生成に伴う本質的な現象であることが示唆された。 (2)その場分析への応用では,装置のポータブル化か欠かせないが,そのために大きな電源が必要なインテンシファイヤ付電荷結合素子(ICCD)による時間分解ではなく,小型で軽量な装置である音響光学変調器(AOM)による時間分解の可能性を検討した。プルームからの発光をレンズで900mm後方で集光するようにし,焦点の200mm程度手前のAOMによる回折の時間分解特性により,時間空間変換によるスイッチングを100ns程度の時間分解能で実現した。これにより,液中のアブレーションプルームからの発光を測定する場合に特に重要な照射直後の連続スペクトル光を除外でき,液中その場分析への応用においても装置の小型化が可能であることを示した。
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