2007 Fiscal Year Annual Research Report
安熱合成法によるGaNバルク単結晶作製における成長モードの解明とその制御
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18360004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
EHRENTRAUT DIRK Tohoku University, 多元物質科学研究所, 寄附研究部門教員 (50396537)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 承生 東北大学, 名誉教授 (30199236)
鏡谷 勇二 東北大学, 多元物質科学研究所, 教育研究支援者 (40396536)
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Keywords | 結晶成長 / 結晶工学 / 環境材料 / 省エネルギー / 高性能レーザー / 窒化物半導体 |
Research Abstract |
オートクレーブの内温測定・シミュレーションを行い、加熱炉の構造がGaN成長速度に及ぼす影響を検討した。その結果、上下ヒーターの間を50mmに改造し、ヒーター間に空間を設けることで、上下加熱炉の均熱性が向上した。これは下部ヒーターの上部への干渉を減少させるためである。改良前の炉ではバッフル板の外側の温度が内側の温度よりも高くなっているのに対し、改良後では、バッフル板まわりのオートクレーブの温度が下がり、バッフル板の外側の温度が内側の温度よりも低くなっている。これにより、改良前では下部で温められた原料を含んだ流体がバッフル板の外側から上昇しているのに対し、改良後ではバッフル板の内側から上昇していると予想される。改良前の炉で行った結晶成長では、GaNの成長速度は0.25□m/dayと極めて遅かったが、改良後の炉で行った結晶成長では、成長速度10□m/dayと、炉の改良により結晶の成長速度が大幅に増加した。結晶作製に適した対流については、育成結果と合わせた更なる検討が必要となってくるが、バッフル板設置箇所の温度により対流が全く異なることが分かり、また、対流が結晶育成に大きな影響を与えることが分かった。今後、アモノサーマル法による高品質バルク結晶作製を行うに際し、加熱炉の均熱性の向上および対流が育成モードに与える影響の解明が必要である。 また、改良後の加熱炉を用いた30日間の長期間育成も行ったので報告する。c面、m面共に、若干黄色がかっているが、透明な結晶が得られた(図4)。結晶表面の微分干渉顕微鏡観察により、人工水晶の表面にみられるようなcobbleパターンが確認された。断面のSEM像から、+c面には15□m、-c面にも14□mの成長が確認された。+c面で界面が滑らかであり、結晶が高品質であると推測できる。
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Research Products
(24 results)