2006 Fiscal Year Annual Research Report
ナノフォトニクス構造により配光制御した照明用発光ダイオードに関する研究
Project/Area Number |
18360008
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
平松 和政 三重大学, 大学院工学研究科, 教授 (50165205)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三宅 秀人 三重大学, 大学院工学研究科, 助教授 (70209881)
元垣内 敦司 三重大学, 大学院工学研究科, 助手 (00303751)
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Keywords | 窒化物半導体 / フォトニック結晶 / 光取り出し効率 |
Research Abstract |
配光が制御できるLEDを作製するための方法の1つとして、LED表面にナノオーダーのフォトニック結晶を作製することが有効である。今年度は、AlGaN結晶の表面にナノオーダーのフォトニック結晶を作製し、光の取り出し効率を改善させることに成功した。 AlGaNフォトニック結晶を作製するための基板を、AINテンプレート上に減圧MOVPE法により成長し、スパッタ法によってSiO_2を100nm堆積後、電子線描画装置を用いて三角格子パターンを作製し、その後反応性イオンエッチング(RIE)を用いてSiO_2、AlGaNに転写を行った。作製したAlGaNフォトニック結晶についてカソードルミネッセンス(CL)で光学的特性評価を行った。 電子線描画とRIEにおいて、適切な描画条件とエッチング条件を検討することで、穴の径150nm、周期300nmで深さ200nmのAlGaNフォトニック結晶が作製できたことが確認できた。さらにCL測定よりフォトニック結晶を作製することによって、未加工の表面が平坦な結晶と比較してバンド端(300nm)の発光強度が約2倍に増大した。また、フォトリソグラフィー技術を用いて作製した穴の径5μm、周期10μmの場合では、発光強度が約0.6倍であり穴の径や構造の周期に依存することがわかった。 本研究において紫外光において、光の取り出し効率の改善を図ることができた。これは、光が基板表面と垂直方向へ強く配光していることを意味している。今回の実験で得られた知見を生かし、紫外〜可視領域において任意の配光が実現できる構造を検討する予定である。
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Research Products
(6 results)