2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360020
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
平山 博之 東京工業大学, 大学院総合理工学研究科, 教授 (60271582)
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Keywords | 量子閉じ込め / 2次元電子 / 表面 / 走査トンネル顕微鏡 / 数値計算プログラム |
Research Abstract |
本研究の目的は、i)以上に述べたSTM探針を用いた表面への閉曲線の書き込みによる人工原子の実現をSTMをベースとした分光(STS)とdI/dVマッピングにより、閉曲線内に閉じ込められた2次元電子の量子準位とその固有波動関数の実空間分布を観測することにより確認すること、ii)人工原子デザインのために任意の閉曲線内に閉じ込められた2次元電子状態の数値計算ソルバーを開発すること、iii)これらを通し、人為的にデザインした人工原子を√<3-Ag>表面に実現する方法を確立すること、およびiv)√<3-Ag>表面に複数の人工原子を描画し、その形状・間隔・オーバーラップなどをコントロールすることで、artificialな人工原子のデザインと作成を、例えば次頁の図中のpreliminaryな計算結果に示した量子状態波動関数分布を持つような、"人工分子"へと発展させることである。 本年度はこれらの中で、まずはじめに2次元電子ガス状態を持つSi(111)√<3x>√<3-Ag>表面上に、STM探針を用いて部分的に√<3>構造が破壊された数nm以下の線分を描画するための最適条件を確立した。またこの条件を用いて実際に√<3-Ag>表面上に直径20nmサイズの閉曲線構造を描画し、この中に閉じ込められた表面2次元電子の量子状態を、STMをベースとしたdI/dVマッピングにより室温で実空間観察することに成功した。さらにこの閉曲線図形内に閉じ込められた表面2次元電子の量子状態を、有限要素法をベースとした2次元音場解析プログラムを利用して数値計算し、実際に実験で観測された量子状態の空間分布やエネルギー位置と比較検討を行った。
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Research Products
(2 results)