2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノインプリント・シーディングによる単結晶シリコン薄膜の形成に関する研究
Project/Area Number |
18360025
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
浅野 種正 Kyushu University, システム情報科学研究院, 教授 (50126306)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐道 泰造 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 准教授 (20274491)
宮尾 正信 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (60315132)
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Keywords | 薄膜トランジスタ / ナノインプリント / 金属誘起固相結晶化 / レーザーアニール / シリコン薄膜 / 多結晶シリコン / システムオンパネル |
Research Abstract |
本研究は、金属ナノインプリントによる結晶シーディングを用いた大粒経のシリコン単一結晶育成技術を、産業用途を目指してレーザー照射溶融による再結晶化へと発展させ、結晶方位も制御した高品質の単結晶シリコン薄膜を非晶質基板上に生成する技術を創造することを目的としている。 ・前年度に成功したナノインプリント・シーディングによる基板面垂直方向の結晶方位制御技術に関してさらに調査を進めた。各結晶粒がもつ結晶軸方位のゆらぎを電子線後方散乱によって詳細に調査した結果、単結晶を種結晶として成長させた場合に比べて方位ゆらぎが大きいことがわかった。ゆらぎの発生はレーザーアニールの段階でも起こるが、ナノインプリントによる種結晶がもつゆらぎの方が相対的には大きいことがわかった。 ・基板面内回転方向の結晶方位を制御するため、紫外線照射型ナノインプリントリソグラフィーによる微細パターンの形成を行い、100nmのラインアンドスペースを形成する手法をほぼ確立した。 ・薄膜トランジスタを作製するプロセスを立ち上げた。レーザーアニールによって形成した石英基板上の多結晶Si薄膜に、高温プロセスで薄膜トランジスタを作製し、結晶粒界が相補型回路(CMOS)向けトランジスタ特性に及ぼす影響を詳細に調査した。冷却温度下での動作解析等の結果、負極(n)型トランジスタ中のキャリヤに対する電位障壁は、正極(p)型トランジスタ中のキャリヤに対する電位障壁に比べ大きいこと、そのため、トランジスタ特性のバラツキは負極型トランジスタの方が大きく現れることなどを明らかにした。 ・ナノインプリントと同様の種結晶を作製できる可能性のある方法として、静電型液滴ジェットによる微小席適の吐出を試み、それを用いてニッケルナノ粒子を非晶質シリコン膜上に配置して触媒金属として利用し、単一の結晶粒を作製できる条件を明らかにした。
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Research Products
(12 results)