2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360033
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
水本 哲弥 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 教授 (00174045)
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Keywords | シリコンフォトニクス / 光集積回路 / シリコン細線導波路 / シリコン集積回路 / 分布反射器 / グレーティング / 導波路型光アイソレータ |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、シリコン細線導波路をベースとしたシリコンフォトニクス光機能回路の開拓を行い、高密度に光機能素子を集積したシリコンフォトニクス集積回路の実現に資することである。具体的な研究目標は、光機能回路には必須の発光素子として半導体レーザと反射戻り光の伝搬を防ぎ半導体能動素子の動作安定化に欠くことのできない素子である光アイソレータを、それぞれ単独でシリコン細線導波路上に形成することと、二つのデバイスをシリコンフォトニクス集積回路内で一体集積化する方法を開拓することである。 本年度は、発光素子を形成するために必要な光共振器を形成するために、シリコン細線導波路にグレーティングによる分布反射器を形成し、その光学特性を明らかにした。強い光閉じ込め効果を有するシリコン細線導波路において、十分な前進波・後退波結合を実現するために必要なグレーティング構造を決定し、反応性ドライエッチングによってSOIウエーハで試作し、良好な反射特性を得た。 さらに、導波路型光アイソレータの広帯域化のために新規な素子設計を考案し、光ファイバ通信波長帯の1.31μm帯から1.55μm帯にわたって30dB以上のアイソレーションが実現できることを明らかにした。この設計法に基づき、磁気光学ガーネット導波路で光アイソレータを試作し、特性評価を行った結果、広帯域なアイソレーション特性が得られ、設計法の妥当性を実証することができた。この設計法は、シリコン細線導波路を用いた光アイソレータにも適用することができる。
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