2006 Fiscal Year Annual Research Report
中空ファイバーを用いる小型真空紫外レーザーの実現と光物質プロセスへの展開
Project/Area Number |
18360040
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
窪寺 昌一 宮崎大学, 工学部, 助教授 (00264359)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河仲 準二 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 助教授 (50264362)
甲藤 正人 宮崎大学, 産学連携支援センター, 助教授 (80268466)
横谷 篤至 宮崎大学, 工学部, 教授 (00183989)
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Keywords | 真空紫外光 / 希ガスエキシマ / 光電界電離 / 中空ファイバー / 光物質プロセス / 短波長光源技術 / 超短パルス高強度レーザー |
Research Abstract |
現在多く開発されているレーザー媒質は小型化、集積化が進んでおり、それはそのまま応用分野への幅広い展開を意味している。しかしながら、多くの応用においてはレーザー装置の小型化といった利用性が最優先され、レーザーの波長選択性といった優位性を生かし切れていることはいえない。本研究で扱う真空県外レーザーはその波長城は紫外線よりも短く、レーザーの実現に関しても技術的に挑戦的な領域に位置している。新しい波長城で使いやすいレーザー光源を実現することはこの波長城を軸に応用分野が大きく展開するきっかけになりうる。ここでは光電界電離法という気体の励起方法を用いて、実用的な高繰り返しの真空県外レーザーならびに増幅器を実現することを目的として研究を行った。 本研究では高強度レーザーを励起光源としてアルゴンガスを電離励起し、アルゴンプラズマの物理パラメータ(電子密度、電子温度等)を制御した。高強度レーザーは中空ファイバー中に集光照射され、アルゴンが充填された中空コア内でゆるくガイドされ長さ10センチにわたる長尺プラズマの生成に成功した。その結果プラズマ内で遷移波長126nmのアルゴンエキシマ分子が効率よく生成され、レーザー発振を示す指標となる小信号利得係数0.15cm^<-1>を観測するに至った。中空ファイバーを透過後の高強度励起レーザーエネルギーならびにビームプロファイルを測定することにより、励起レーザーと中空フアイバー内プラズマとの相互作用について考察を行った。本研究での増幅特性は、他の研究で行っている超短パルス真空県外レーザー光の出力増幅のための基礎データとなることから、真空県外レーザーの特性ならびに増幅特性にについて一定の評価を行うことができたと判断しているとともに次年度への課題を精査することができた。
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