2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナヴィエ・ストークス方程式の解の多重性と乱流遷移現象との関連に関する研究
Project/Area Number |
18360049
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
永田 雅人 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (80303858)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西岡 道男 京都大学, 工学研究科, COE研究員 (60081444)
河原 源太 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (50214672)
板野 智明 関西大学, 工学部, 講師 (30335187)
|
Keywords | 数理工学 / 流体力学 / ナヴィエ・ストークス方程式 / 層流乱流遷移 / 非線形安定性 / 解の多重性 / クエット流 / ポアズイユ流 |
Research Abstract |
(1)平面クエット流における周期解の数値解析 3次元定常解の3次元擾乱に対する安定性解析結果をもとに,3次元定常解から分岐する3次元周期解をポアンカレ断面上での非線形解析により求めた.この研究成果はフランス力学学会でのセッション基調講演で発表することができた。 (2)回転平面ポアズイユ流 平成18年度から継続したこの研究テーマを,細部にわたる詳細なチェックを済ませ完成させた.成果はJournal of Fluid Mechanicsに掲載される予定である。 (3)Couette-Taylor-Benard問題異なる温度に設定された回転する2重円筒間中の流れを非線形解析した.あるパラメータ領域では2次流れとして分岐した横渦型流れと縦渦型流れが相互作用し,新たな流れ(3次流れ)を生成すること,また別のパラメータ領域では基本流れから螺旋渦型流れとリボン型流れが同時に分岐することをつきとめた。 (4)テーラー・クエット流の半径方向温度勾配による流れの実験観測 温度制御用水槽を介し半径比が0.9の2重円筒の内外円筒を異なる温度に設定し,それぞれの円筒を等しい角速度で回転させると,螺旋渦型流れが生じ始め,時間の経過とともにキンクを伴った非定常な流れに推移していく様子が観測された.両円筒の温度差が大きくないとき定常な螺旋渦型流れは数値解析結果と良く一致したが,温度差が大きくなるにつれ数値解析結果とはそれほど良い一致が見られなくなることからアスペクト比の大きな実験装置での観測が必要であるとの結論に達した。
|