2008 Fiscal Year Annual Research Report
多孔体内メソ-マクロ流動の階層シミュレーションに関する研究
Project/Area Number |
18360050
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
須賀 一彦 Osaka Prefecture University, 工学研究科, 教授 (60374089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
兵頭 志明 (株)豊田中央研究所, 材料分野材料基盤研究部計算物理研究室, 室長 (20394520)
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Keywords | 多孔体 / 分子動力学 / 格子ボルツマン法 / クヌッセン数 / 非連続体 / ナノスケール / メソスケール / マクロスケール |
Research Abstract |
実施第3年度であるH20年度は各階層間のシミュレーションを連成させる研究について以下の結果を得でいる。 1.複雑な3次元構造をもつナノーメソスケール多孔体内の流動を前年度までに考案した分子動力学法と非連続体流れに拡張した格子ボルツマン法によるコードを用いて解析した。分子動力学法では壁面相互作用のモデルを検討した。また、非連続体格子ボルツマン法では実用化を考慮してより簡便な速度モデル手法の妥当性も検討に加えた。両解析手法の結果は既存のデータと良く一致し、それぞれの解析手法が妥当であることが確認できた。なお、複雑な流れ領域に対しては簡便な速度モデルでも十分に対応できることも分かった。以上により今後、両手法を連成させる際の基礎ができた。 2.ミクローマクロスケール流れを連成させる手法として、格子ボルツマン法に乱流解析のラージ・エディ・シミュレーションを組み込む検討を行った。他緩和時間格子ボルツマン方程式を用い、各種サブ・グリッドスケールモデルを検討するとともに、多孔体界面のマクロ流れに連成させる壁モデルの検討を行った。 3.気液二相のマクロ流動に対応するために開発した高シュミット数流体の気液界面における乱流輸送モデルを非等方乱流解析ができるモデルへ適用し、有効性を議論した。 実施最終年度であるH21年度は、階層化された各スケール間の連成法についてさらに検討していくととともに、今後の課題と進むべき方向を議論する予定である。
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