2007 Fiscal Year Annual Research Report
高精度ナノパーティクルジェットデポジション装置開発並びに付着現象ダイナミクス解明
Project/Area Number |
18360064
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
厨川 常元 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (90170092)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
閻 紀旺 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40323042)
吉原 信人 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80374958)
久保 百司 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90241538)
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Keywords | パウダージェットデポジション / ナノパーティクル / 分子動力学 / 流動ダイナミクス |
Research Abstract |
本研究課題は平均粒径が数10から数100ナノオーダのセラミックスや金属の超微粒子を高圧ガス噴流により加速し,目標物に高速衝突させることにより堆積付着させる成膜方法の確立を目的とする.本研究課題では,ナノパーティクルデポジション装置の開発,衝突基板近傍での固気2相流の流動ダイナミクスの解析,付着ダイナミクスの解明を行う.本年度得られた成果を以下に記す. ・高精度ナノパーティクルデポジション装置の設計,試作 装置内部の流動をシミュレーションにより解析することにより,高精度ナノパーティクルデポジション装置設計の最適化を行った.その結果,長時間安定してナノパーティクルを噴射することが可能な精密噴射ユニットが開発された.また設計の最適化により精密分散,精密分級に関しても改善された. ・PIVによる流動ダイナミクスの計測並びに噴射実験 噴射された粒子の挙動をPIVで計測し,噴射装置設計にフィードバックした.またナノパーティクルを回収する機構に関しても,この流動ダイナミクス計測結果を反映し,最適化を図った. ・大規模分子動力学による付着現象ダイナミクス解明 分子動力学を用いて付着現象のメカニズムを検討した.その結果,ナノパーティクルが基板に高速で衝突すると,基板とナノパーティクルの原子間に新たな結合が生まれることが明らかとなった.またナノパーティクルの速度に最適値があることが明らかとなった.これらの結果をもとに装置設計を最適化することにより,今後さらに成膜効率が向上するものと期待される.
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