2008 Fiscal Year Annual Research Report
レーザによる摺動面のマイクロパターニングに関する研究
Project/Area Number |
18360068
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
上田 隆司 Kanazawa University, 機械工学系, 教授 (60115996)
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Keywords | レーザ加工 / 微細加工 / マイクロパターニング / マイクロレンズ / 摺動面 / ヘリンボーン |
Research Abstract |
軸受や工作機械のテーブルなどの摺動面の潤滑特性や摩擦・摩耗特性の向上をはかるために,レーザによりマイクロパターンを施す加工法の確立を目的として行った.代表的なマイクロパターンとしてヘリングボーン溝が知られており,ヘリングボーン溝付き動圧軸受は転がり軸受けに比べてはるかに優れた回転特性が得られるが,その溝加工が煩雑であることから実用化は限られた領域に限定されている.そこで,マイクロレンズを用いてレーザ用のマスクを成形し,マスクを通してレーザ光を集光する方法により摺動面にマイクロパターンを転写する加工法の確立を目的として行ってきた.この結果,次のような成果を得ることが出来た. (1)シリンダー状のマイクロレンズを適切に配置したレーザ用のマスクを成形し,マスクを通してレーザ光を集光する方法により摺動面にマイクロパターンを転写する加工方法を確立することができた. (2)開発した微細加工法を適用することにより,摺動面となる鋼材表面にマイクロ加工を施すことが出来,摩擦摩耗試験を行うことにより摺動面の摩擦特性を大きく向上することができた. (3)マイクロパターンの配置を工夫することによりさらに摺動面の摩擦摩耗特性の向上を図ることに成功した.
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