2007 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ複合膜間に働く表面力の特性解明と微小機械設計への応用
Project/Area Number |
18360078
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
松岡 広成 Tottori University, 工学部, 准教授 (10314569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福井 茂寿 鳥取大学, 工学部, 教授 (40273883)
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Keywords | ナノマシン / 表面・界面物性 / 超精密計測 / トライボロジー / 機械要素 |
Research Abstract |
情報技術(IT)およびナノテクノロジーの応用、とりわけ情報マイクロシステムの発展に寄与するための1つの方向性として、複数の任意の物質で構成されるナノ複合膜間の表面間相互作用に関する理論的解明,計測手法の開発,さらには実際の微小機械に対する解析手法,設計手法の確立などが挙げられる。本研究課題は、ナノ複合膜間に働く代表的な表面力の1つであるファンデルワールス力の特性およびそれが微小機械の挙動に与える影響を実験的・理論的に解明することを目的とする。 平成19年度の研究実績は、以下の通りである。(i)固体基板上に超薄膜がある場合の有効表面エネルギーに関して、研究代表者らが導出したナノ複合膜間ファンデルワールス力の修正式を基に理論的に導出し、実験結果と比較した。実験試料としてガラス基板上のLB膜を用い、その有効表面エネルギーを測定した結果、理論と一致することがわかった。(ii)原子間力顕微鏡(AFM)を用い、シリコンディスク上にパーフロロポリエーテル(PFPE)膜がある場合のフォースカーブをPFPE膜厚の関数として測定した。その結果、引き離し力およびメニスカスの伸びが理論値とほぼ一致することを確認した。この理論は、研究代表者らが提案したものであり、その妥当性が示された。(iii)AFMカンチレバーの任意の位置にダンピンが付加された場合のカンチレバーの振動特性を理論解析した。その結果、振幅比・位相などの応答特性およびダンピングがある場合の補正係数・補正値が明らかとなった。(iv)ナノ複合膜で構成されるヘッド・ディスクインターフェース(HDI)を対象とし、圧力を印加した場合の液体超薄膜表面の変形特性解析を、ファンデルワールス力を考慮した2次元線形長波方程式を用いて行い、基本的な特性を明らかにした。 以上のように、当該研究課題の遂行のために必要な検討を、理論的・実験的に推進した。
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Research Products
(2 results)