2006 Fiscal Year Annual Research Report
サービス評価をするために連続数理表現を導入したサービス設計支援システム
Project/Area Number |
18360079
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Research Institution | Advanced Institute of Industrial Technology |
Principal Investigator |
川田 誠一 産業技術大学院大学, 産業技術研究科, 教授 (20152960)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
下村 芳樹 首都大学東京, システムデザイン学部, 教授 (80334332)
新井 民夫 東京大学, 工学(系)研究科, 教授 (40111463)
梅田 靖 大阪大学, 工学研究科, 教授 (40242086)
久保田 直行 首都大学東京, システムデザイン学部, 准教授 (30298799)
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Keywords | サービス工学 / 設計工学 / シミュレーション工学 / システム工学 |
Research Abstract |
1.場面遷移ネットとサービス工学との関連に関する研究成果 サービスのモデル化手法によって得られた設計事例や知識を蓄積し,新たな設計を行なう際の支援環境として,サービスCADシステムを構築している.これまでにサービス設計を支援するソフトウェアであるService Explorer νが開発されている.Service Explorer νではサービス成立判定の可否を離散事象のモデル化ツールであるペトリネットをベースとしたCPNtoolsを用いていた.CPNtoolsでは連続事象のモデル化が困難であるため,連続・離散混合のモデル化ツールである場面遷移ネットを用いたサービスフロー・シミュレータを開発した.これによって,時間概念などの連続事象もシミュレータで取り扱えるようになった.次に,サービスの提供者と受給者の相互作用が生み出される場概念であるサービス・エンカウンターに着目し,エージェント同士が関わるサービス全体の流れを離散・連続の混合システムのモデル化手法である場面遷移ネットを用いて表現し,サービス・エンカウンターにおける場の影響を考慮した評価を可能とする手法を提案し,その有効性を検証した. 2.価値表現に関する研究成果 顧客の価値重要度概念と価値の分類を行い,その決定プロセスを価値重要度決定プロセスと呼び,この価値重要度決定プロセスを用いて,レシーバが製品・サービスを受ける際の価値概念のモデル化とシミュレーション可能なシステムを構築した.本シミュレーションにより,製品・サービスを受領後のレシーバの将来的な価値概念の構造化ができるようになった.このことから,構造化された顧客価値概念から将来的に要求される潜在的な価値の予測ができるようにするために新たに価値重要度変化モデルを提案した.今後このような変化を場面遷移ネットの数理モデルで表現できるように検討を進める. 3.ライフサイクルデザインと関連する研究成果 環境問題解決に向けたライフサイクル設計には,脱物質化や製品・サービスシステムといった考え方を内包している点でサービス工学と共通的な課題が多い.例えば,価値向上と環境問題解決という時に相矛盾する関係を解決しなければならないという点はサービス工学における価値と広義のコストのバランス問題と読み替えることも可能である.ライフサイクル設計の立場から,ライフサイクル設計とサービス工学の共通点と相違を整理しながら,今後,協調して解くべき課題について考察した.また,環境ビジネス事例を分析し,上記1.で評価すべき環境ビジネスアイディア創成支援手法を検討した.
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Research Products
(12 results)