2006 Fiscal Year Annual Research Report
ターボ機械の異常流動現象の総合的抑制法に関する研究
Project/Area Number |
18360085
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
黒川 淳一 横浜国立大学, 工学研究院, 教授 (40017976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 純 横浜国立大学, 工学研究院, 助教授 (40251756)
崔 永都 横浜国立大学, 工学研究院, 助手 (90361865)
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Keywords | 流体 / 流体工学 / エネルギー効率化 / 省エネルギー / ターボ機械 |
Research Abstract |
本年度は、遠心形式および軸流形式のポンプのキャビテーション性能の飛躍的向上を図り、同時に翌年度研究する遠心圧縮機のサージ抑制試験用の実験装置を設計製作した。 先ず、最も厳しいキャビテーション状態で運転される軸流形式の代表として、インデューサを取り上げ、本研究担当者らが開発して来たJグルーブをケーシング壁に装着して、キャビテーション試験を行った。その結果、Jグルーブの形状を最適化することにより、低流量域でキャビテーションを抑制し吸込み比速度を従来よりも2倍程度向上させることに成功した。次に、これまで困難であった過大流量域の吸込性能を向上させるために,旋回止めとJグルーブを併用する方法を考案し、実験およびCFDにより、過大流量域におけるキャビテーションをも抑制できることを解明し、吸込み性能を従来の1.5倍に向上させることに成功した。また、旋回止めの併用は逆に低流量域における吸込性能を多少低下させたが、全流量域で吸込み性能を1.5倍程度向上させることに成功した。 本研究の第2ステップとして、遠心ポンプを採り上げ、効率を低下させることなく吸込み性能を全運転範囲で向上できるような抑制法を探求した。先ず、Jグルーブをセミオープン形の羽根車に適用した結果、効率を落とさずに吸込み性能を向上させることに成功した。次に、クローズド形の羽根車にはJ-グルーブが適用できないため、新たにセミクローズド形式の羽根車を開発し、キャビテーション抑制効果を実験的に検討したが、吸込み性能の向上はわずかであった。そこで羽根を上流側に延伸した新たな羽根車を開発したが、吸込み性能は却って低下してしまった。これは、上流側に延伸した部分で発生したキャビテーションが主羽根まで到達した事が原因と判明したので、次年度に羽根車を改善し、吸込み性能の向上を目指す予定である。
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Research Products
(6 results)