2007 Fiscal Year Annual Research Report
乱流境界層の自己保存性に対する粗さの効果と普遍法則の再吟味
Project/Area Number |
18360091
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
大坂 英雄 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 教授 (90024611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 信介 山口大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70190957)
亀田 孝嗣 山口大学, 大学院・理工学研究科, 講師 (70304491)
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Keywords | 乱流工学 / 自己保存性 / 壁法則 / 境界層 / LDV計測 |
Research Abstract |
平成19年度は、粗面乱流境界層における壁面抵抗に対する粗さの効果ならびに普遍法則の再吟味を検討する上で重要となる粗さ要素近傍場における平均速度および乱流量の測定精度の改善およびその計測を行った。 粗さ要素近傍場におけるLDVの計測精度の改善を図るために、以下の工夫を行った。 1.トレーサー粒子の流れの追従性と噴霧方法の改善 (1)トレーサー粒子の追従性:ストークス数(流体速度に対する粒子の相対速度の緩和時間とコルモゴロフのマイクロ時間との比)が1より十分小さくなるトレーサー粒子径を採用 (2)トレーサー粒子の噴霧法:送風機空気取入口よりトレーサー粒子(オイル)を吸気させ、粒子の流れへの分散性を高めることによって、境界層内全域で平均速度および乱流量の計測が可能 2.レイノルズせん断応力の計測法 レイノルズせん断応力の計測において、データレートを向上させるためにLDVプローブに回転機構を設け、一次元による計測手法を開発 一次元による計測手法を開発 上記の改善による測定データの妥当性は、粗さ要素に作用する圧力抵抗が粗さ要素間溝部開口面における平均流と乱流による運動量流束の和に等しいことを利用して評価した。その結果、両者の不釣合いは5%程度であることを確認した。これにより、LDVによる粗さ要素近傍場の平均速度および乱流量の計測が可能となった。 粗さ要素近傍場の計測は、溝部開口面中心位置を代表断面として行った。粗さ要素近傍場の平均速度分布ははく離せん断層の形成によって変曲点を有する分布となり、そのときレイノルズせん断応力分布はピーク値を持つ。その値は、壁面せん断応力に対し約1.65倍大きい値となった。
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Research Products
(5 results)