2007 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ実験流体力学による統合的制御システムの構築
Project/Area Number |
18360093
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
本阿弥 眞治 Tokyo University of Science, 工学部, 教授 (30089312)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元祐 昌廣 東京理科大学, 工学部, 助教 (80434033)
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Keywords | マイクロ熱流体 / 実験流体力学 / 流れの制御 / マイクロデバイス / マイクロPIV |
Research Abstract |
マイクロ熱流動制御およびその評価システムを構築することを目標として、計測技術の先端化と実験技術の高度化を平成19年度の目的とした。年度研究計画に基づき、計測技術の先端化に関して、まず、パルスレーザ光源を導入し、マイクロチャンネル熱流動を正確に評価可能な速度ならびに温度計測システムを完成し、フォトサーマル効果を利用したマイクロ流れの制御技術の確立に大きく近づいた。次にスキャニングステレオPIV(画像処理流速計)システムを構築し、3次元3成分の速度計測が可能となり、これを用いて、レイノルズ数500の層流二次元流路れに周波数100Hz、直径0.5mmのシンセティックジェットを吹出し、Cross Flowとの干渉によりジェット内に形成される一対の腎臓渦の位相平均渦構造を明らかにした。さらに、脈動流発生マイクロ風洞を用いて、壁面せん断応力計測用2素子型薄膜センサの動特性評価実験を行い、併せて電気熱連成解析を実施し、2素子型センサの静特性と動特性を明らかにし、マイクロセンサの計測限界を実験と解析により明らかにした。実験技術の高度化に関しては、ヘリウムガスを用いたマイクロ風洞において2素子型薄膜センサの静特性試験を試行し、異種気体を用いた風洞運転技術の向上に努めた。さらに、低レイノルズ数(300から1000)後方ステップはく離再付着流れにシンセティックジェット列を制御アクチュエータとして用い、再付着距離ならびに再循環領域の横渦の制御を試み、微小擾乱不安定解析の結果を参照し、シンセティックジェットによる周波数制御の可能性を検証した。以上により、実験流体力学の観点から、低レイノルズ数はく離、再付着流れの制御システムの構築を完了し、計測技術の先端化ならびに実験技術の高度化や精緻化を実現し、年度計画を達成した。
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Research Products
(4 results)