2006 Fiscal Year Annual Research Report
インクジェット方式液体供給制御を用いた高効率沸騰蒸発の基礎とその応用に関する研究
Project/Area Number |
18360107
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
庄司 正弘 神奈川大学, 工学部, 教授 (00011130)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲田 孝明 (独法)産業技術総合研究所, エネルギー技術研究部門, 主任研究員 (60356491)
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Keywords | 沸騰 / 蒸発 / 伝熱 / 液滴列 / CHF |
Research Abstract |
近年、集積化、高密度化した各種の電子デバイスや熱機器の冷却に関連し、小型で高効率、高性能な冷却システムが求められている。本研究では冷却能十MW/m^2という高熱流束冷却をえるため、高サブクール強制流動沸騰を用いるが、所要の液体を出来るだけ少なくして効率化を図るためジェット方式で液体の供給すると共に、液滴系の大きさ、衝突速度、液滴列数などを制御する新しい沸騰蒸発方法について現象基礎に関する系統的な実験を行うと共に、その蒸発器、小型冷凍冷却システムへの応用について研究することを目的とした。初年度の平成18年度は、基礎実験として、単一及び対ノズルによる液滴列生成と固体面への衝突実験を計画したが、超小型冷却器(吸収冷凍機方式)への応用を念頭に低圧条件下でもデータ取得を行ったためマルチジェットの実験は流量が安定せず次年度へ継続実験となり、結果的に単一ジェットの実験に終わった。すなわち1個の微細なノズル(ノズル内径300μm)から液滴列を生成し、それを固体面(非加熱)に衝突させ、液体流量を変化させた時の沸騰伝熱特性を調べた。系圧力は主として約0.01Mpaとし、伝熱面としては#400エメリー紙仕上げの通常面と高性能伝熱面(日立サーモエクセル)を用いた。伝熱面寸法はCPU冷却への応用を念頭に30mm×30mmの銅製矩形加熱面である。沸騰特性は、通常のプール沸騰に比べ過熱度は高くなるが、高液体流量下でのCHF(限界熱流束)は数倍高くなる。過熱度は高性能伝熱面の方が低く、高性能であるが、CHF自体は両者で大差なく見える。(これらの成果は平成19年5月に長崎市で開催される日本伝熱シンポジウムで講演発表の予定である。)
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Research Products
(3 results)