2006 Fiscal Year Annual Research Report
高度な機械システム制御における安全性確保のための知的制御手法の確立
Project/Area Number |
18360114
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
吉田 和夫 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80101997)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 秀和 千葉大学, 工学部, 助教授 (70228229)
渡辺 亨 日本大学, 理工学部, 講師 (80265933)
高橋 正樹 慶應義塾大学, 理工学部, 助手 (10398638)
谷脇 滋宗 愛媛大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (40358734)
大槻 真嗣 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 宇宙航空プロジェクト研究員 (50348827)
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Keywords | 安心・安全 / 誤差評価器 / 応答評価器 / 動的障害物回避 / ロバスト画像処理 / 非定常ロバスト制御 |
Research Abstract |
本申請課題では、高度な機械システムの制御における安全性を確保するため、誤差評価器と応答評価器を導入した知的制御手法のアーキテクチャーと設計法を確立すると共に,その有為性を明らかにすることを目的としている。平成18年度の研究実績の概要を下記に示す。 (1)行動の時間スケールを考慮した自律移動ロボットの階層型行動制御手法 研究用プラットフォームとして開発している受付案内ロボットの要素技術および検証モデルの開発を行った。また、行動の時間スケールを考慮した動的障害物の回避アルゴリズムや照明変動にロバストな環境情報取得技術を提案し、数値シミュレーションにより有効性の検証を行った。 (2)フレキシブルフォークを有する搬送機械の非定常ロバスト制御 大型のフォークリフトのような搬送機械において効率的なリフト動作を実現するために、フォークが搬送物に衝突するときの衝撃カの抑制、搬送物重量の変動に対してロバストな制御を実現する非定常ロバスト制御則に基づく統一的な方法論を提案し、その有効性を理論的かつ実験的に検証した。 (3)ピエゾフィルムを振動検知用のポイントセンサとして用いた搬送システムの運動と振動の制御 ピエゾフィルムを、その検出する応力の周波数応答が変位センサと相似となる点に貼付することで、多モードの振動を計測する変位センサとする手法を提案し、それを搬送システムに適用して有効性を確認した。 (4)ストローク変位の制約を考慮したアクティブサスペンションの制御 車両用アクティブサスペンションにおいて,サスペンションばねのストロークエンドで衝撃的な応答が発生する問題に対処するため,ストロークエンドに到達する前からアクチュエータがそれを抑制するための力を発生させつつ、衝撃的な応答を抑制するスライディングモード制御系設計を施している。1/4アクティブサスペンション実験装置を用いて、提案する制御手法の有効性を検証している。 (5)可変減衰アイソレータを用いた衛星姿勢制御用フライホイールの擾乱抑制 低周波微小擾乱用セミアクティブ・アイソレータを、衛星姿勢制御用フライホイールに組み込み、これらの協調制御手法を提案した。本手法により、トルク発生能力を維持しながら擾乱抑制を図ることに実験的に成功した。
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Research Products
(6 results)