2008 Fiscal Year Annual Research Report
力覚とアクチュエータの統合による直感的オブジェクトハンドリングシステムの開発
Project/Area Number |
18360117
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
樋口 俊郎 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (10111569)
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Keywords | アクチュエータ / 力覚呈示 / ハプティックデバイス / 非接触浮上 / 搬送 / 静電浮上 / 磁気浮上 / 組み立て |
Research Abstract |
本研究は,バーチャルリアリティの分野で多く用いられている力覚提示(ハプティックディスプレイ)の技術を,非接触浮上などのアクチュエーション技術と実世界において統合的に用いることで,製品組立主程や研究開発環境における精密部品のハンドリングを支援するツールを実現することを目的としている.具体的には,表面の高いクリーン度を要求されるパーツ(シリコンウェハ,ガラス基板等)などに対して静電/磁気浮上による非接触浮上技術を適用し,それを作業者が自在に動かせるようハプティックデバイスによる力覚支援と統合することをめざしている. 本年度の研究では,薄板を対象と.した静電浮上および磁気浮上システムにおいて,水平方向の搬送性能向上をめざした研究を進めた.昨年度,静電浮上において電極を傾斜させることで搬送加速度を向上させる手法を報告しているが,本年度は,これをさらに進めて,磁気浮上機構にも適用を試みた.磁気浮上においても搬送対象物が板状の場合には,静電浮上と同様に水平方向の拘束力が弱く,浮上機構そのものを傾斜させるというアプローチが有用である.磁気浮上機構全体を傾斜させる搬送装置を試作し,傾斜搬送を試みた結果,搬送加速度を大幅に向上できることを確認した.また,これら傾斜搬送の技術をハプティックデバイスと組み合わせ,水平搬送を自在に行うシステムを構築した.ハプティックデバイスの制御方式としてアドミタンス方式を用いることで機構の水平加速度が正確に予測できることから,予測加速度に基づいて浮上機構を傾斜させることで,自動搬送時と同程度の安定性で,ユーザが自在に水平搬送を行えることが確認できた.
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Research Products
(6 results)