2006 Fiscal Year Annual Research Report
木質系室内用電波吸収ボードの内部構造と木質・電波吸収調和機能に関する基礎研究
Project/Area Number |
18360129
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
岡 英夫 Iwate University, 工学部, 教授 (50091640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
関野 登 岩手大学, 農学部, 教授 (30171341)
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Keywords | 磁気応用 / 電波吸収体 / 木質材 / 磁性材料 / 高周波 / 複合材料 / 調和性 / EMC |
Research Abstract |
本研究では電波吸収体用磁性木材の構成材料・構造,構成方法などの要素パラメータによる磁気誘電特性および電波吸収特性調整法について以下の基礎的研究成果が得られたので報告する。 1.木質建材用としての粉体型磁性木材の磁性粉体要素及びボード厚を変えることにより電波吸収特性の調整効果について明らかにした。さらに、粉体型磁性木材の木質系面材ボードとしての曲げ強度、たわみ量についても明らかにした。以上、木質系室内用建材ボードとしての木質・電磁波吸収双方の機能性を考慮した調和技術面からも評価できる。2.これまで未解決事項である粉体型磁性木材の木粉と磁性粉体双方の複素透磁率及び固さが著しく異なるため、プレス圧縮により体積比率が変化する、そのため従来のLichteneckerの対数混合則が適応できない。この問題を解決すべく粉体型磁性木材の電波吸収特性設計手法とプレス圧力による木粉の収縮を考慮し、さらに、複素透磁率虚部に補正を施したLichteneckerの対数混合則を提案、その適応性をあきらかにした。 以上の結果は材料・粉体形状・構造要素を踏まえた粉体型磁性木材の電波吸収特性設計手法の指針となる。 3.電波吸収建材ボードおよび木質機能としての実用性 本研究で試作した粉体型磁性木材を市販のゴム系電波吸収体と比較し十分な電波吸収性能が得られた。本研究で作製したボードは建材に必要な曲げ強度JIS規格に準じた必要な曲げ強度が得られた。木粉粒径と磁性粉粒径が近い場合、最大曲げ強度が得られた。また,プレス圧力に対し曲げ強度の値は比例関係にあることが明らかになった。
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Research Products
(11 results)