2006 Fiscal Year Annual Research Report
長寿命高効率のアンテナ励起型高気圧マイクロ波放電高輝度ランプの研究
Project/Area Number |
18360134
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
神藤 正士 静岡大学, 工学部, 教授 (60023248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺川 進 浜松医科大学, 医学部, 教授 (50014246)
畑中 義式 愛知工科大学, 工学部, 教授 (60006278)
松尾 広伸 静岡大学, 工学部, 助手 (70293610)
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Keywords | アンテナ励起型マイクロ波放電 / メタルハライドランプ / 発光効率 / 固体マイクロ波発振器 / 有限要素法 / ランプインピーダンス / 共振条件 / 分布定数回路 |
Research Abstract |
30W〜80Wの低電力マイクロ波で点灯するアンテナ励起型高気圧マイクロ波放電を、自動車のヘッドライトに実用化されている小型高輝度のメタルハライドランプに適用して発光効率を測定したところ、定常マイクロ波による点灯で135(1m/W)、30kHz、デューテイ比66〜75%のマイクロ波パルスでは195(1m/W)を記録した。この点灯装置の実用性を高めるためにコンパクトで可搬性のある点灯システムにするために、小型固体マイクロ波発振器を採用して20cm角の厚さ5cm程度の点灯装置を製作することができた。 次に、アンテナ励起型高気圧マイクロ波放電の発生機構を解明する目的で、有限要素法を用いてマイクロ波ラーンチャからアンテナ励起型ランプまでのマイクロ波伝搬特性を数値解析した。この結果、1)マイクロ波はラーンチャから入射後アンテナに沿ってランプ中心部のアンテナギャップまで伝搬すること、2)マイクロ波電界強度はギャップ長を短くすることで放電が可能なレベルにまで強まること、3)アンテナインピーダンスは分布定数回路で解析できること、4)アンテナインピーダンスは封入ガス圧とプラズマ密度に依存すること、5)アンテナインピーダンスのリアクタンスが零となるときに共振条件が満たされ放電しやすくなること、等が明らかにされた。 これを実験で確認するために、内径10mmの石英管にMoまたはWのワイヤをアンテナとして用い、アンテナギャップを可変とするアンテナ励起型マイクロ波放電のモデル実験を行った。封入ガスとして1気圧のアルゴンを用いた。実験結果は数値解析の結果とよい一致を示した。 これらの成果は、アンテナ励起型高気圧マイクロ波放電ランプの設計に重要な手がかりを与えるものである。
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