2007 Fiscal Year Annual Research Report
実機の状態での磁気特性考慮永久磁石モータの磁界解析法の開発とその実証的研究
Project/Area Number |
18360138
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 則雄 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40108121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 大輔 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助教 (10346413)
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Keywords | 永久磁石モータ / 磁界解析 / 鉄損 / 回転磁界 / 応力 / 磁気特性 |
Research Abstract |
本年度測定を行った磁気特性の温度特性と、昨年度測定を行った応力印加時及び回転磁界下の磁気特性の測定値を用いたシミュレーションシステムを構築するとともに、供試機を用いたモータの鉄損測定法の検討を行った。 本年度の成果を要約すると、以下のようになる。 1.温度が磁気特性に及ぼす影響の測定 自動車用のモータなどでは150℃程度まで温度が上昇するので,この場合のモータ用の電磁鋼板の磁気特性を,焼鈍炉内に挿入したリング試料を用いて測定した。実機で使用される2Tまでの範囲で,B-H特性,鉄損特性を測定した。また、磁界解析に使えるように,ヒステリシス損と渦電流損への分離も行った。その結果、透磁率と鉄損が温度とともに減少することを明らかにした。 2.応力印加時,回転磁界下,高温時の磁気特性の測定値を用いたシミュレーションシステムの構築 圧縮応力と磁束密度を変化させた場合の磁気特性,長軸,短軸,高調波成分を変化させた場合の楕円回転磁界下の磁気特性,高温下での磁気特性を計算機に入力できる形にモデリング(データベースをもとにした補間)して,実際の機器の状態での解析が可能なシステムを構築した。 3.モータの鉄損測定法の検討 供試モータを無励磁状態で外部より駆動させた時のトルクTを求め,W=(2・N/60)×T(Nは回転数)により鉄損W(w)を求めた。機械損は,着磁していない永久磁石回転子をかわりに挿入したモータのトルクを測定して求めた。この場合の微小トルクの精度が問題なので,カップリング,モータとトルクメータの設置精度がどの程度損失の測定値に影響を及ぼすかの検討を行った。鉄損の測定結果を有限要素法を用いた解析結果と比較して、解析値と差が生ずる原因の検討を行った。
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