2008 Fiscal Year Annual Research Report
実機の状態での磁気特性考慮永久磁石モータの磁界解析法の開発とその実証的研究
Project/Area Number |
18360138
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高橋 則雄 Okayama University, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40108121)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮城 大輔 岡山大学, 自然科学研究科, 助教 (10346413)
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Keywords | 電気自動車 / 省エネルギー / 磁界解析 / 磁気 / モータ / 有限要素法 / 磁気特性 |
Research Abstract |
実機の状態での磁気特性を考慮して,永久磁石モータの鉄損を精度良く算定する有限要素解析手法を開発するとともに,実機に適用して実測値と解析値の比較を行うことにより,解析精度が向上していることを実証し,広くモータ産業,自動車産業,家電産業などで実用できる手法を開発することを目的として研究を行った。研究の成果を要約すると,以下のようになる(1)キャリア高調波を考慮したインバータ駆動時の永久磁石モータの解析と実験インバータ駆動時のキャリア周波数は数10KHzであり,このような高調波が含まれるモータの非線形解析をステップ・バイ・ステップ法を用いて実用的に計算を行う手法の検討を行った。(2)マイナーループ鉄損の推定法の検討磁束波形はティースの先端部などでかなりひずんでいる。これは多数の複雑なマイナーループが各部で生じていることを示している。そこで,マイナーループが存在する場合の鉄損を推定する方法を検討するための第一ステップとして,種々のマイナーループ条件下での鉄損の測定を行った。さらに,異常渦電流が無視できないので,これを考慮したヒステリシスのモデリング法の検討を行った。(3)積層鉄心のモデリング法の検討モータギャップ部のフリンジング磁束により誘起される渦電流による局部損失の正確な算定をするために,積層鋼板1枚毎を細かく有限要素に分割していては,解析は実用上不可能である。そこで,表面の数枚の鋼板のみを細かく分割し,それ以外の鋼板を導電率に異方性を有するバルクとして取り扱い,かつ透磁率を巧妙に制御することにより,実用的な解析が可能な手法を確立した。
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