2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360161
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
白石 和男 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (90134056)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
苫米地 義郎 宇都宮大学, 教育学部, 教授 (00008062)
古神 義則 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (10260473)
依田 秀彦 宇都宮大学, 工学研究科, 助手 (30312862)
土屋 治彦 宇都宮大学, 工学部, 教授 (40436291)
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Keywords | スポットサイズ / 光ファイバ / レンズドファイバ / テーパ / 開口数 / スポットサイズ変換 |
Research Abstract |
本研究では、新しい光波スポットサイズ変換(集光/拡大)(SSC)技術を開発すべく、(1)平面光回路型のSSCとしてカスケードアップテーパ、(2)光ファイバ型のSSCとして高屈折率層被覆(HILC)レンズドファイバを用いる、という2つのアプローチをとった。それぞれの成果は以下の通りである。 (1)カスケードアップテーパによるアプローチ 垂直テーパ導波路と平面テーパ導波路で構成されたSSCにより、良好なスポットサイズ変換特性が可能であることを設計および試作の結果、検証できた。試作したSSCによりスポット直径が0.3μmのSi細線導波路のMFDを、X, Y方向にそれぞれ5.1μm,9.2μmまで拡大することができた。その逆変換も確認できた。テーパ長は目標の200μm以下を十分クリアする86μmを得た。最小変換損失は目標の0.3dBより大きい0.9dBであったが、実用上は問題ない値である。この成果により、Si細線とSMFとの低損失接続が期待できることを確認できた。 (2)HILCレンズドファイバによるアプローチ 10μm以上の作動距離をもち、スポット直径が10μmの通信用光ファイバの界分布を、波長サイズ(1.55μm)まで集光できる高屈折率層被覆レンズドファイバ(HILCレンズドファイバ)を実現させることを目標とした。レンズドファイバの先端に水素化アモルファスシリコンから成る高屈折率層を形成した。実際に試作して特性を評価した結果、HILCレンズドファイバを用いてほぼ波長サイズ(1.6μm)まで光ビームを集光できることができた。HILCの基本構造を応用したいくつかの新しいレンズドファイバ構造を考案・検討した。具体的には、(a)コアレス形ファイバの利用による長作動距離化が可能であること、(b)凹面型のHILCレンズドファイバによる集光特性のさらなる向上、(c)くさび型HILCレンズドファイバによる周期構造形成の可能性の発見、等々の成果を得た。
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