2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360166
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
吉川 信行 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (70202398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金田 久善 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 助手 (30242382)
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Keywords | 超伝導集積回路 / 単一磁束量子 / ナノデバイス / ジョセフソン素子 / 超高速論理回路 / SFQ / インダクタンス / 位相量子 |
Research Abstract |
超伝導体中の量子化磁束を情報担体とする単一磁束量子論理回路は、高速性、低消費電力性に優れるが、超伝導インダクタンスを用いて磁束を保持するため、原理的にゲートサイズは数μm程度に制限される。これに対して本研究で提案する位相量子論理回路は、ジョセフソン接合の位相差を用いて磁束を保持するため、原理的に数十nm程度のサイズの論理ゲートが作製できる。 本研究では、Nb集積回路プロセスを用いてナノスケール集積化が可能な位相量子論理回路の原理実証と設計方法論の確立を行ない、演算回路やメモリシステムの試作を通して回路の基本特性を明らかにする。 本年度は、超伝導インダクタンスとジョセフソンインダクタンスの等価性について理論的、実験的検討を行なった。複数の直列ジョセフソン接合を含むSQUIDを形成し、その外部磁界応答を調べることにより、ジョセフソン等価インダクタンスの大きさを評価するとともに、回路素子としての等価インダクタンスの計算方法を明らかにした。 これらの知見に基づき、位相量子論理回路を提案し、回路シミュレーションを通して回路動作の原理的実証を行なった。また、回路の基本性能(動作機能、動作マージン、動作周波数等)の理論的解析を行ない、それらの基本特性を明らかにし、位相量子論理回路の設計方法論を確立した。 また、既存の超伝導ファウンドリープロセスを利用して各種の論理ゲートや基本回路を設計試作し、実験的にその動作の原理実証を行なった。これにより基本回路の基本特性の評価を行い、理論解析の妥当性を示した。
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[Journal Article] Single-flux-quantum integer multiplier with systolic array structure2006
Author(s)
K.Obata, M.Tanaka, Y.Tashiro, Y.Kamiya, N.Irie, K.Takagi, N.Takagi, A.Fujimaki, N.Yoshikawa, H.Terai, S.Yorozu
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Journal Title
Physica C 445-448
Pages: 1014-1019