2008 Fiscal Year Annual Research Report
大口径シリコン基板上の四元混晶窒化ガリウム系発光・電子デバイスに関する研究
Project/Area Number |
18360169
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
江川 孝志 Nagoya Institute of Technology, 工学研究科, 教授 (00232934)
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Keywords | 有機金属気相成長法 / 四元混晶半導体 / 窒化物半導体 / 発光ダイオード / 量子井戸 / フォトルミネッセンス / X線回折 |
Research Abstract |
MOCVD法を用いたSi基板上のGaN層を厚く成長させるための歪超格子及び四元混晶AlInGaN層を紫外LED及びHEMTに応用させるための実験を行った。 X線回折法により、Si基板上GaN層には熱膨張係数差のために圧縮応力が印加されていることが明らかになった。Si基板上GaN層に生じるこの熱歪をGaN/AIN歪超格子を用いた格子歪で緩和させることによりクラック無で層膜厚6μm程度のGaN層を成長できた。そして、厚膜化することによりエビ層の耐圧が増加した。 AlInGaN/GaN HMETにおけるAl組成とGa組成、In流量の最適化についてはIn流量50sccm、Al組成(TMA 12.32μmol/min TMG 20.04μmol/min Al:50.2% Ga:45.0% In4.8%)でシート抵抗が最も低く、表面状態も比較的良好であった。また、NH_3流量とgrowth rateの最適化に関しては、growth rateは220nm/hが最適だと考えられる。そして、ヘテロ界面に形成される二次元電子ガスの移動度は室温で約1600cm2/Vsという高い値が得られ、良好なピンチオフ特性を有するHEMTを試作した。 高輝度AlInGaN LEDでは、AlInGaN四元混晶の作製しそれらを用いたAlInGaN量子井戸構造の評価を行った。障壁層、井戸層には組成波長がそれぞれ291 nm,349 nmのAlInGaN四元混晶を用いた。PL測定の温度依存性を調べたところ、井戸層幅を変化させることによって室温で波長が310〜337 nmまで変化することがわかった。PL発光ピーク波長に対応するエネルギーの温度依存性から、井戸層幅が2.5,2 nmのものについてはIn局在効果を有していることを示唆していた。
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Research Products
(4 results)