2007 Fiscal Year Annual Research Report
周期的格子欠陥による優れた特性を持つソニック結晶導波路の実験的研究
Project/Area Number |
18360176
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
宮下 豊勝 Ryukoku University, 理工学部, 教授 (00026238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
粟井 郁雄 龍谷大学, 理工学部, 教授 (20026074)
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Keywords | ソニック結晶 / 欠陥モード導波路 / 音響導波路 / バンドパスフィルター / 通過帯域幅 / モード結合理論 |
Research Abstract |
交付申請書に記載した研究の目的と研究実施計画に則して研究を進めた結果、次のような成果を得た。標題の周期的欠陥による導波路は、報告書では「欠陥モード導波路」という用語を用いる。 (1)欠陥モード導波路の基本構成であり、かつ基本的特性を持つ「隣り合い結合する2個の欠陥」の時間的、周波数的振る舞いについてFDTD法による波動伝搬シミュレーション、外部励振法による実験、ならびにモード結合理論の3通りの解析を行い、特に固有周波数の定量的に良い一致を得た。これら3方法の有効性を証明した。 (2)欠陥の存在する領域は、大きさにばらつきの大きいアクリル樹脂円柱を形状精度の良いアルミニウム円柱に置き換えても、ソニック結晶としての特性は定量的にも無視できる変化しかないことを確かめた。 (3)直角曲がりとブランチを設けた長い欠陥モード導波路の伝送特性を20〜40kHzの空中超音波により実測し、通過帯の高い伝送効率、その単位格子間隔当たりの値、帯域外の阻止率、ならびにブランチの特性を明確にした。即ち、2分波器、3分波器を実現した。なお、45度曲がり導波路は、モード結合が結晶軸方向の1散乱体(格子)隔てた結合の1/10程にも小さくなるため、実用的ではないことがわかった。 (4)直線状欠陥モード導波路と直角曲がりをもつ導波路の予想した良好なモード結合を理論的実験的に得た。 (5)数珠つなぎの欠陥モードの振る舞いを定量的に正確に表現する、隣接結合のみが許される一般的な個数の共振器のモード結合理論を新しくつくることに成功し、通過帯域幅の理論的設計法を確立した。この特性方程式が一般的に漸化式で表されること、結合係数が一様である場合は、実係数の代数方程式の根により特性周波数が与えられることも明確にした。
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Research Products
(6 results)