2007 Fiscal Year Annual Research Report
パルス超音波による生体用in vivo高速顕微プローブの開発
Project/Area Number |
18360196
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
穂積 直裕 Aichi Institute of Technology, 工学部, 教授 (30314090)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長尾 雅行 豊橋技術科学大学, 工学部, 教授 (30115612)
西條 芳文 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (00292277)
吉田 祥子 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (40222393)
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Keywords | 超音波 / 生体組織 / 音響インピーダンス |
Research Abstract |
(1)高分解能を実現するための測定システムの開発 前年度試作した音響インピーダンス顕微鏡の分解能を向上させ、細胞レベルの観察が行えるようにした。中心周波数300MHzの振動子をパルス電圧で駆動し、200〜400MHz程度に拡がる広帯域超音波パルスを発生させた。前年度まで基板として使用してきたプラスチックシャーレを改良し、シャーレ底面に貼付けた50μ厚のPETフィルムを基板として利用することで、焦点距離の短い高周波振動子に対応できるようにした。このフィルム上にラット由来のグリア細胞を培養し、音響インピーダンスによる非接触観察を行った。細胞組織の音響インピーンスは1.5〜1.65MNs/m^3程度と表示されているが、集束角が大きいため、垂直入射を仮定して較正された表示値は、真値より若干大きく計算されていると考えている。今後斜め入射を考慮した補正により正しい値に近づける。 本年度成果により、形態のみでなく、音響物性にもとづく細胞組織の識別が可能となることが示唆されたと考えている。今後は画像分解能の向上、定量測定の高精度化を図る。 (2)各種弾性パラメータの計算方法の検討 集束ビームを使うシステムでは集束角により見かけの反射係数が異なるため、集束角が大きくなると誤差が無視できなくなる可能性がある。前年度はこの誤差を推定し補正するアルゴリズムを検討し、簡単なプログラムを作成した。本年度はこれにもとづき、各種試料の測定を行った結果、集束角が20度程度以上になると無視できない測定誤差が発生することが判った。前年度検討したアルゴリズムを測定解析システムに組み込み、誤差を補正する方法を確立した。
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Research Products
(7 results)