2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360201
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三平 満司 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (00196338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中浦 茂樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20323793)
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Keywords | ゼロダイナミクス / 技巧的運動 / 投球動作 / 出力零化制御 / 劣駆動マニピュレータ / バネ関節 / 物理拘束関節 |
Research Abstract |
平成19年度においては,技巧的動作として人間の動特性を考慮した投球運動を考えてきた. 人間は様々なスポーツの中で技巧的な動きを利用していると考えられており,その中で投球運動については熟練した者と素人の動作には運動に大きな違いが見受けられる.一般的な投球運動は3次元的な運動でその全てを解析することは困難であるため,ここでは平面モデルを用いて目標方向への投球運動制御を行ない,技巧的な特徴を実現することでエネルギー的に効率の良い投球運動を行うことを試みた. まず,熟練された投球運動における技巧的な特徴を考察すると,身体の関節をタイミング良く動かすことで手先のボールをエネルギー的に効率よく加速させている点がある.また,肘関節には回転軸が一つしか存在しないため,上腕の運動する向きによっては拘束された状態が存在する.この拘束状態を利用した肩関節回りの回転が行なわれている点や,肘関節の伸展トルクがあまり利用されていない点も特徴といえる. これらの技巧的な特徴を実現可能なモデルとして,上腕と前腕を模した平面2リンクマニピュレータにおいて,拘束状態と肘の伸展トルクを利用しない点を考慮し,第二関節が非駆動の劣駆動モデルを考え,この第二関節に腕の剛性を模したバネを有するものと,完全な物理拘束のみを有する二つのモデルを提案した. バネモデルではボールを持つ手先の位置を制御する出力零化制御を行なうことで,手先を直線軌道にのせ,その軌道上を加速していくようなゼロダイナミクスにより,目標方向への投射が実現できることを数値シミュレーション及び検証実験により確認した. 一方,物理拘束モデルでは,入力トルクやパワーを制限した状態でバンバン制御を行なうことで,単なる1リンクのモデルで同様な投球動作を行なう場合に比べてエネルギー的に有効であることを数値シミュレーションにより示した.
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Research Products
(3 results)