2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360201
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
三平 満司 Tokyo Institute of Technology, 大学院・理工学研究科, 教授 (00196338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中浦 茂樹 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (20323793)
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Keywords | ゼロダイナミクス / 技巧的運動 / 幅跳び運動 / 出力零化制御 / 劣駆動マニピュレータ |
Research Abstract |
平成20年度においては,技巧的動作として陸上競技の一種である幅跳び運動を考えてきた. 動物や人間の歩行や走行において,重心位置の変化による重力効果や慣性の効果を利用する不安定な歩行形式である動歩行がある.この動歩行の一形態として,跳躍歩容と呼ばれるものがある.これは,一連の動作において,脚が地面から離れ体が宙に浮いている期間があるような歩容形態であり,脚が接地している状態と離れている状態が連続して切り替わる可変拘束システムとなるため,制御が非常に難しいものとなる.そこで跳躍歩容の最もシンプルな構成要素として幅跳びのような1回の跳躍のみを考え,跳躍動作の本質を見極めるため,人間の上半身と下半身を模擬する2リンク1アクチュエータで構成されるAcrobot型の劣駆動システムを対象とした. このAcrobotにおいて上手く跳躍するためには,接地時のバランスを失うことなく2つのリンクの動きをうまく協調させながら重心位置を滑らかに移動させる必要があるが,劣駆動であるため自由に2つのリンクを制御することはできない.そこで,まず接地時においては,Acrobotの重心位置と姿勢に関する関数を出力関数として設定し,その出力関数を零化した際に残るゼロダイナミクスが安定になることを利用してAcrobotのバランスを維持する.次に離陸時においては,Acrobotの重心位置を目標とする離陸方向となる直線上に乗るような出力関数を設定し,その出力関数を零化した際に残るゼロダイナミクスが不安定になることを利用してAcrobotの跳躍を実現する. 数値シミュレーションにより提案手法の有効性の検証を行った結果,所望の運動が実現できることを確認した. また,重力と摩擦を軽減するために製作したエアーテーブル上で自由に運動することができるAcrobotの実験機を製作し検証実験を行った結果,ある程度所望の運動が実現できることを確認できた.
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Research Products
(5 results)