2006 Fiscal Year Annual Research Report
長周期地震動の破壊力予測と大型タンクのスロッシング抑制実験
Project/Area Number |
18360219
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
野田 茂 香川大学, 工学部, 教授 (80135532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 秀典 香川大学, 工学部, 教授 (80265470)
寺林 優 香川大学, 工学部, 助教授 (40243745)
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Keywords | 長周期地震動 / シミュレーション / 破壊力予測 / 大型タンク / スロッシング / 抑制実験 |
Research Abstract |
上半期は、巨大地震に伴う長周期強震動のシミュレーション手法を提案し、長周期地震動の破壊力予測を行うとともに、提案手法の有効性を検討した。 1.野外調査と各種計測による分析を通して、対象の流体含有物がプレートに由来しているかどうか、マントル起源成分の寄与などを明らかにした。特に石英脈中の流体とブライトレイヤー内部の流体の組成を調べた。 2.地盤構造を格子状にモデル化し、そこに3次元不整形地盤構造を割り当て、さらに南海トラフの震源格子に力を加えた場合の波動を逐次追跡し、対象地域の長周期地震動を計算した。その際、断層面の動的破壊進行の効果を震源格子群の逐次破壊として表現することにより、震源破壊から不整形地盤応答をトータルに計算可能にした。さらに、震源データの不確定性が長周期地震動に及ぼす影響を調べた。また、地盤構造のモデル化の違いにより、盆地生成波などの長周期地震動の出現を明らかにするため、水平成層地盤構造による解析結果と3次元不整形地盤構造によるシミュレーション結果を比較分析した。 下半期は、次年度以降における流体一構造連成解析のため、予備的にスロッシング抑制策に関する数値実験を実施した。 3.平底円筒タンクを剛体と仮定して内部の液体運動のみに着目し、タンクに水平動と上下動が同時に作用したとき、有限振幅スロッシングの非線形挙動に関し、液面境界条件の非線形性を考慮した振動方程式を導き、上半期で求めたシミュレーション地震波形を使いスロッシング挙動を分析した。 4.マス・バネ・ダンパーからなるスロッシング防止装置を浮き屋根に設置する方法を導入したとき、果たしてスロッシングを効果的に抑えることができるか?大地震時のスロッシングに対する安全性を確保することは可能なのか?に応えるため、線形スロッシング解析を用いたスロッシング抑制策の定式化を行い、数値シミュレーションを実施した。
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Research Products
(6 results)