2007 Fiscal Year Annual Research Report
長周期地震動の破壊力予測と大型タンクのスロッシング抑制実験
Project/Area Number |
18360219
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
野田 茂 Kagawa University, 工学部, 教授 (80135532)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 秀典 香川大学, 工学部, 教授 (80265470)
寺林 優 香川大学, 工学部, 准教授 (40243745)
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Keywords | 長周期地震動 / シミュレーション / 破壊力予測 / 大型タンク / スロッシング / 抑制実験 |
Research Abstract |
2007年7月16日、新潟県中越沖でM6.8の強震動が観測され、固有周期に共振して激しく液体が揺れる「スロッシング(液面揺動)」現象が東京電力柏崎刈羽原子力発電所内の燃料貯蔵プールにおいて確認された。そこで本研究では、粒子法のMPS法を用いそ流体と構造物の3次元的連成挙動解析を行い、プールとともに、圧倒的に多い小型タンクのスロッシングを分析した。 本研究で採用したMPS法では、連続体の運動を有限数の粒子の運動として離散化すると、粒子の挙動が容易に解明できる。従来手法である有限要素法や差分法と比較すると、 1)完全ラグランジュ法であるので。 2)メッシュ生成が必要でないなどの特徴がある。この利点のため、自由表面流体をリァルに再現できる。 解析モデルとしては直方体プールと円筒形タンクを対象とした。前者には2007年新潟県中越沖地震時の東京電力柏崎刈羽原子力発電所建屋3階の地震応答記録を、後者にはK-NET強震観測網の柏崎地震記録を入力地震波として用いた。非圧縮性流体と構造物の連成挙動解析を行い、スロッシングに起因する液位・圧力変化などに関するミクロな分析を実施した。その結果、特に流体粒子の動きを可視化することにより、明確なスロッシングモードやスワール現象を解明できることがわかった。また、飛沫を再現できるとともに、スロッシングが構造物に及ぼす影響が明らかになった。このことはMPS法の有効性を示すものである。
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Research Products
(14 results)