2006 Fiscal Year Annual Research Report
橋梁老化における病理学的環境要因の解明と遠隔診断技術の確立
Project/Area Number |
18360220
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岡林 隆敏 長崎大学, 工学部, 教授 (90039686)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 聖三 長崎大学, 工学部, 助教授 (40315221)
奥松 俊博 長崎大学, 工学部, 助手 (30346928)
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Keywords | 維持管理 / 橋梁構造物 / 遠隔モニタリング / 環境計測 / 腐食 |
Research Abstract |
平成18年度の研究計画は、(1)遠隔モニタリングの実現、(2)内部環境診察システムの実現、(3)外部環境測定システムの実現を実現することであった。 (1)遠隔モニタリングの実現では、長崎市の樺島大橋に風向・風速・温度・湿度計を桁上・桁下に設置し、また加速度計を設置し、遠隔モニタリングを実現した。風速・風向計のRS232C通信、遠隔通信、画面設計、データ蓄積法を確立した。(2)内部環境診察システムの実現では、確率実現理論による多点観測による構造同定理論の手法を確立し、現場観測に適用し有効性を確認した。高性能のADコンバータを購入し有効性を確認した。また、長期現場計測を実現するために、組み込みコンピュータに同定アルゴリズムを移植する作業を行っている。加速度計測により、最先端の構造同定理論である【確率実現理論】を用いて、超高精度に振動数・減衰定数を推定する方法を確立した。(3)外部環境測定システムの実現では、長崎市郊外のランガートラス橋(樺島大橋)の桁上・桁下に気象観測装置(風向・風速・温度・湿度)を設置し、桁下空間のマイクロ微気象環境の観測を行っている。桁上と桁下の環境の違いが記録されつつある。また風速と常時微動の関係が遠隔モニタリングされている。また、この計測と共に橋梁に付着した塩分の計測を行っている。 構造同定理論の確立、振動と気象の遠隔モニタリングが確立でき、平成19年度は定常的な観測を行う。
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