2007 Fiscal Year Annual Research Report
浅層型メタンハイドレート地盤の地盤工学的評価に関する研究
Project/Area Number |
18360222
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
山下 聡 Kitami Institute of Technology, 工学部, 教授 (00174673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 輝之 北見工業大学, 工学部, 教授 (30003205)
庄子 仁 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 教授 (50201562)
南 尚嗣 北見工業大学, 機器分析センター, 准教授 (40241426)
八久保 晶弘 北見工業大学, 未利用エネルギー研究センター, 准教授 (50312450)
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Keywords | メタンハイドレート / 堆積土 / 地盤工学 / 物理試験 / 力学試験 / 応力解放 / 斜面安定 / 海洋探査 |
Research Abstract |
前年度に引き続きロシア,バイカル湖において浅層型メタンハイドレート賦存地盤で堆積土を採取し,コア観察および現地船上試験を行った。さらに,今年度は日本に輸送した堆積土試料を用いて各種室内試験を行い,湖底表層土の地盤工学的特性について検討を行った。その結果をまとめると以下のようになる。 1.バイカル湖の複数の領域で堆積土を採取し,各種船上力学試験(コーン貫入試験,べ一ンせん断試験,一軸圧縮試験)を行った。泥火山とリファレンス地盤から採取した試料の強度比較から,泥火山試料はコア引き上げ時の応力解放および湖底でのガス湧出に伴う地盤の撹乱により,リファレンス地盤よりも強度が一様に低くなった。ただし,採取領域の違いにより強度にやや差が見られ,もともと強度の低い領域では,泥火山とリファレンス地盤の強度差が小さかった。 2.室内で行った一軸圧縮試験結果から,輸送試料では泥火山とリファレンス試料との強度差が船上試験よりも小さかった。これは,溶存ガスやハイドレートがコア引き上げによる応力解放によって解離し,試料内の間隙水圧の上昇や空隙発生による泥火山試料の強度低下が,輸送による時間経過により空隙の縮小化などのため強度が回復したものと推定された。 3.室内圧密試験およびベンダーエレメント試験結果から,原位置の有効土被り圧以上の正規圧密領域では,泥火山試料とリファレンス試料の圧密特性やせん断波速度に差は見られなかったものの,土被り圧以下の過圧密領域では泥火山試料において,高い圧縮特性や低いせん断波速度を示し,泥火山地盤がリファレンス地盤よりも不安定であることが推察された。
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Research Products
(18 results)