2008 Fiscal Year Annual Research Report
浅層型メタンハイドレート地盤の地盤工学的評価に関する研究
Project/Area Number |
18360222
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
山下 聡 Kitami Institute of Technology, 工学部, 教授 (00174673)
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Keywords | メタンハイドレート / 堆積土 / 地盤工学 / 物理試験 / 力学試験 / 応力解放 / 斜面安定 / 海洋探査 |
Research Abstract |
日本海直江津沖および北海道後志沖の日本海において, 浅層型メタンハイドレート(MH)賦存海底地盤から堆積土を採取し, コア観察および各種現地船上試験を行った。さらに, 前年度までに採取したロシア, バイカル湖の試料も用いて各種室内試験を行い, 海底, 湖底表層土の地盤工学的特性について検討を行った。その結果をまとめると以下のようになる。 1. 淡水域であるバイカル湖から採取した試料では, MHが存在する泥火山とリファレンス地盤の表層土は, 深度方向に含水比分布は異なるものの, 土粒子の密度,粒度分布, コンシステンシー限界などの物理的性質に顕著な差は見られず, 一般的な粘性土に対して求められている強度等の推定式で評価が可能であることが示された。一方, 日本海海底地盤から採取した試料では, 炭酸カルシウムや珪藻土の含有量の違いなどにより, MH存在地盤の土質特性が他の海域と異なることが示唆された。 2. バイカル湖での泥火山とリファレンス地盤から採取した試料の強度比較から, 泥火山試料はコア引き上げ時の応力解放に伴う溶存ガスの気化および湖底でのガス湧出に伴う地盤の撹乱により, リファレンス地盤よりも強度が一様に低くなった。 3. 泥火山とリファレンス地盤の堆積土の強度差は, 採取深度や水深に依存することが明らかされた。また, 溶存ガスの含有量が多い泥火山などから採取した乱れた試料の強度からも原地盤強度がある程度推定可能であることを示された。
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Research Products
(13 results)