2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18360224
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
小松 登志子 Saitama University, 大学院・理工学研究科, 教授 (80034396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 健 埼玉大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50292644)
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Keywords | ガス拡散係数 / 通気係数 / パラメタ予測モデル / 不撹乱土壌 / 拡散係数空間分布 / 無効間隙率 / 火山灰土壌 / 土壌水分特性 |
Research Abstract |
本研究は,土壌内におけるガスの挙動を測定し,その移動パラメータのモデル化を行うことを目的とした.本年度に得られた主な研究成果は以下のとおりである. 1.ガス動パラメータの測定とモデル化 黒ボク土(火山灰土壌)について拡散係数と土壌間隙の連結性を示すPore ConnectivityFactor(PCF)を調べた結果,従来,一定値とされていたPCFが気相率とともに変化することが明らかになり,PCFの変化を考慮した新しい拡散係数予測式を提案した(論文1).また,このPCFの変化性を利用して,気相率から拡散係数を乗ある簡便ぞ正確な線形予測モデルを堤案した(論文2).土壌の気相,液相,固相のそれぞれのガス拡散への抵抗性を考慮した新しい予測モデルも開発した(論文3)砂質土の平均粒径,乾燥密度などを考慮した新しい拡散,通気係数予測式も提案した(論文5).原位置通気係数の算出に用いられる形状係数について,有限要素法解析と模型実験により検証した結果,下端境界条件が形状係数に大きな影響を与えることが明らかになった(論文7)同一カラムで3つのガス移動パラメータ(拡散係数・分散係数・通気係数)を測定できる方法を開発した(論文8). 2.構造異方性土壌(泥炭土)におけるガス挙動の測定と間隙構造解析 北海道美唄泥炭土の乾燥過程におけるガス拡散係数,通気係数を測定し,マイクロフォーカスX線CTにより間隙構造を詳細に調べた結果,泥炭土のガス輸送機構は泥炭の内間隙と外間隙の水分状態に応じて大きく3つに区分されることが示唆された(論文4). 3.火山灰土壌における溶質拡散係数の測定と解析5種類の土壌の拡散係数を測定した結果,火山灰土壌は団粒内間隙と団粒問間隙という複雑な土壌構造を持つため,拡散係数が他の土壌に比べて特異な挙動を示すことがわかった.拡散係数予測モデルを検証し,PMQモデルの適合性が最もよいことが示された(論文6).
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Research Products
(21 results)