2006 Fiscal Year Annual Research Report
自然堆積および人工地盤の構造・過圧密・異方性を含む弾塑性地盤性状の確定
Project/Area Number |
18360227
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
浅岡 顕 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (50093175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 正樹 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (00252263)
山田 英司 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (00293647)
野田 利弘 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80262872)
中井 健太郎 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (60402484)
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Keywords | 自然堆積地震 / 変形解析 / 弾塑性 / 地盤性状 / 土の骨格構造 |
Research Abstract |
1)弾塑性定数確定のための練返し試料作製方法の確定 自然堆積土の力学挙動把握のためには骨格構造概念が重要であり、骨格構造の働きを定量的・定性的に記述するためには土台となる練返し試料による正確な試験が必要不可欠である。初期含水比を変えた練返し粘土の標準圧密試験を行った結果、以下の結論を得た。(1)液性限界より高含水比で練り返すと、圧縮線は嵩張った挙動を示し、逆に液性限界より低含水比で練り返すと、圧縮線は過圧密土的となる。(2)そのため、練返し粘土作成に最も適した含水比は液性限界である。 2)自然堆積粘土地盤の性状確定手法の開発 実際の土被り圧を考慮しながら地盤堆積時を初期状態に取り、サンプリングから試験機セットまでの過程を踏まえて力学試験の再現をSYSカムクレイモデルで行うことにより、堆積時の地盤性状(骨格構造の程度)を逆解析的に推定することができた。また、深度を変えて一連の作業を行った結果、地盤性状の深度方向分布の一例について知ることができた。 3)長期沈下の恐れがある軟弱地盤の沈下予測 鋭敏比と圧縮指数比から、今後大きな残留沈下の可能性が高いと判断される中条地区について、現地採取試料を用いた力学試験から材料定数を決定し、将来起こり得る沈下の予測を行った。その結果、(1)中条地区の粘土は構造劣化が比較的速く、高位な構造を有した状態にある。(2)盛土荷重は圧密降伏応力を跨ぐため、将来的に大きな遅れ圧密沈下を起こす可能性があることを示した。 4)中越地震で崩壊した盛土材料のカ学特性把握 粒度分布から中間土に分類される越後川口試料を用いて、一連の力学試験とSYSカムクレイモデルによる再現を行った。その結果、砂分の多い越後川口試料は(1)砂の力学挙動と似ており、塑性変形によって締め固まる材料である、(2)構造の劣化は砂と同等にしやすく、細粒分の影響で過圧密は砂よりもしゃすく粘土よりもしにくい材料であることが分かった。
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Research Products
(4 results)