Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 哲 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助教授 (30252521)
風間 ふたば 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助教授 (00115320)
西田 継 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助教授 (70293438)
宮沢 直季 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助手 (80166165)
江頭 進治 立命館大学, 理工学部, 教授 (00027286)
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Research Abstract |
本研究では,流入土砂量の他に礫種構成比,X線回折法を用いた細粒土砂の鉱物構成比,細粒土砂の粒径分布と元素構成比,水・土砂・含有有機物の安定同位体比を用いた土砂生産源の追跡方法を開発する.また,本研究では微地形,土地利用状況,風雨の影響を考慮した新たな土砂生産モデルを開発するさらに,既存の土砂流出モデルに新たに開発される土砂生産モデルを結合して流域総合土砂追跡モデルを開発し,その結果と観測結果に基づく土砂源追跡方法を比較して,モデルと観測結果解析方法の両面の精度向上を図る. 平成18年度は1-A)比較的大きな粒径の礫種構成比を用いた土砂生産源の把握では,富士川流域において目視で礫種判定できる程度の大きさの礫について,花崗岩や玄武岩などといった礫種を同定し,その構城比を流域内区間や支川毎に算出し,その流下方向の変動を連立方程式にしてその解を求めることで,土砂生産源を追跡し,1-B)X線回折法を用いた鉱物構成比による土砂生産源の把握では,ブランタス川上流域において鉱物組成をX線回折法にて同定し,その構城比を用いて1-A)と同じ方法で土砂生産源を追跡した.さらに同手法を富士川流域に適用し手法間の結果を比較考察した.さらに,1-C)土砂に含まれる水および物質中の酸素,窒素,炭素の安定同位体比分析を富士川流域で行うための解析準備を行い,1-D)細粒土砂の粒径分布の測定方法を確立した. さらに,2)斜面の微地形,土地利用状況,風雨の影響を考慮した新たな土砂生産モデルを組み込んだ流域総合土砂追跡モデルの開発のうち,雨滴が土砂に与えるエネルギーを考慮するための基礎的検討を行い,降雨強度と雨滴衝撃エネルギーの関係を定式化した.
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